ニホンイヌワシを通じて生物多様性を学ぶ講座「イヌワシ博士になろう」が7月30日、「キオクシア アイーナ(いわて県民情報交流センター)」(盛岡市盛岡駅西通1)の環境学習交流センターで行われた。
同講座は、盛岡市動物公園ZOOMOと「環境パートナーシップいわて」「東京大学大気海洋研究所大槌沿岸センター」の3者による連携協定に基づく活動「森と海のわIwate」の一環。ZOOMOでは環境学習センターにブースを設置し、定期的に園内の動物などに関する展示を行ってきた。今回は夏休み期間中の環境学習企画として、同園で飼育しているニホンイヌワシをテーマに、小学生向けの体験型講座を開催した。
当日はZOOMOで広報などを担当する森敦子さんが講師を務め、ニホンイヌワシの生態や生息環境、岩手県に生息するニホンイヌワシの分布と保全に関する取り組みなどを紹介。子どもたちは話を聞きながら穴埋め形式のプリントに書き込み、ニホンイヌワシについて学んだ。
ニホンイヌワシの全長は雌が89センチ、雄が82センチ。翼を広げた時の長さは雌で210センチになるという。学習の中ではZOOMOで飼育している「空」の実物大パネルを使い、子どもたちが自分の身長や腕を広げた時の長さと比べ、その大きさを実感していた。
「空」はパートナーの雄「出羽」との間に2羽のひなを産んだ。ニホンイヌワシの子育てについて森さんは、雄と雌が協力して巣を作ったり、交代で卵を温めたりすること、体の大きさが違う兄弟の間で争いが起きること、兄弟間の争いを避ける人工飼育の方法があることを説明。卵がふ化した瞬間、空がひなに肉を食べさせる様子、人工保育の様子など貴重な動画を見せて、ZOOMOの取り組みを紹介した。
ニホンイヌワシが生息しやすい環境は減少傾向にあり、ニホンイヌワシが暮らしやすい環境を作ることで他の動物が増え、人間の生活環境が良くなる循環につながることも説明。森さんは「皆さんが動物を通じて自然環境に興味を持ち続けてくれることが大切。ニホンイヌワシのことがまだよく分からない、好きにはなれないかもしれない。でも、ニホンイヌワシの存在は皆さんが暮らしている環境にも関わっていることをずっと覚えていてもらいたい」と呼びかけた。
市内の小学4年生、片桐想介さんは「動物が好きで、イヌワシに興味があって参加した。イヌワシが卵を2つ生むことや、兄弟で争うことを知って驚いた。とても楽しんで学べた。これからもいろんな動物に興味を持っていきたい」と話す。