岩手県内や東北各地に立つ石川啄木の歌碑と文学碑をテーマにした企画展「啄木いしぶみ紀行2 みちのくに建つ碑(いしぶみ)」が現在、石川啄木記念館)(盛岡市渋民)で開催されている。
全国には啄木の歌碑・文学碑が180基以上あり、それらを3年ほどかけて企画展で紹介するシリーズの第2弾。第1弾は2025年4月に同館がリニューアル開館したことを記念して開催し、玉山地域を含めた盛岡市内の啄木の歌碑・文学碑を紹介した。第2弾では岩手県内と東北各地の碑を取り上げる。
展示は3章構成。第1章は「啄木ゆかりの人物」と題して、啄木にゆかりがある人物にちなんだ文学碑を紹介する。青森市の合浦公園内には啄木の妹・三浦光子にちなんだ歌碑があり、啄木が光子と共に北海道を目指す船の中での様子を詠んだ歌「船に酔ひてやさしくなれる いもうとの眼見ゆ 津軽の海を思へば」が刻まれている。
第2章の「啄木ゆかりの場所」では、啄木が訪れた場所に立つ文学碑・歌碑を紹介。盛岡中学校時代に修学旅行で訪れた三陸地域や宮城沿岸にも啄木との縁を伝える文学碑や歌碑が立っている。高田松原の歌碑は現在3代目で、初代は1960(昭和35)年のチリ地震津波、2011(平成23)年の東日本大震災の津波で流出。初代は砂の中から発見され、現在は陸前高田市内の氷上神社の参道に設置されている。2代目の歌碑はまだ見つかっていなく、写真と拓本を展示している。
第3章では「啄木への思い」として、啄木や啄木作品への思いを込めて建てられた文学碑・歌碑を取り上げる。「母校や郷土を愛する心が育つように」「啄木のような理想に燃える人に成長するように」といった思いを込めて学校内に建てられた歌碑や、岩手山が見える場所に岩手山にちなんだ啄木作品を刻んで建てられた文学碑を紹介する。
担当学芸員の嶌田綾香さんは「啄木の碑は盛岡市内が一番多い一方で、県内や東北各地にもたくさんある。私も調査をしながら、こんなにあるんだと驚いた。中には啄木のことが好きな個人が建てたものもある。どんな思いでその場所に建てたのか、どんな歌が刻まれているのか、じっくり見て、実際にその場所に足を運んでもらいたい」と話す。
開館時間は9時~17時(入館は16時30分まで)。入館料は一般=450円、高校生=300円、小中学生=150円(盛岡市内の小中学生は無料)。月曜休館(祝日の場合は翌平日)。9月27日まで。