盛岡市動物公園ZOOMO(盛岡市新庄)が8月14日、同園で飼育しているピューマのファンから届いた写真や人工保育中に使用していた道具などを展示する「ピューマ一家特別展示室」を公開した。
展示室の近くにはピューマ一家と写真が撮れるほぼ等身大のパネルも
同園では2025年6月10日に雄のタフと雌のニーナの間に、雄のツィー、シェダル、ルフバ、セギン、雌のキャフの5頭が誕生。生まれて間もなくルフバとセギンが死に、現在は親子5頭が暮らしている。子どもの誕生後、同園のSNSを通じて定期的にピューマ一家の様子を投稿したところファンが急増。全国各地からピューマ一家に会いに来る来園者も増えた。そこで、同園ではピューマ一家のファンを「ピューマ見守り隊」と名付け、共にピューマの成長をサポートしてきた。
飼育担当者の山本祐子さんは「私たちも毎日様子を見ているが、どうしても見逃してしまう瞬間がある。その瞬間をファンの皆さんが記録してくれて、情報を共有してくれる。そのおかげで助かったこともある。来園してくれる人、SNSを通じて応援メッセージを送ってくれる人、皆さんの応援があって、子どもたちも大きく成長したし、ニーナやタフも元気でいられると感じている」と話す。
全国のピューマ見守り隊からは、ピューマの姿を撮影した写真をまとめたアルバムや手紙、誕生日祝いの花、成長やけがの快癒を祈ったお守りなどの品々が届く。届いたものはSNSで随時紹介し、山本さんが大切に保管してきたが「デスクに大切にしまっておくだけではもったいない」と、多くの人に見てもらえるような展示の準備を進めてきた。公開日はタフの誕生日、8月14日に合わせた。
特別展示室は、ピューマの放飼場に近いビクトリアエリアのレストハウスに設置。ファンが撮影した写真やアルバム、ハンドメード作品が棚に並ぶ。ほかにも、子どもたちが人工保育中に飲んでいたミルクの缶と哺乳瓶、体重測定用の箱、キャフが愛用していたぬいぐるみ、ピューマ一家が取り上げられた雑誌なども展示した。広報担当者の森敦子さんは「ZOOMOのSNSをよく見ているファンなら、見たことあるという道具があるはず。『これがあの道具か』と見て楽しんでもらえれば」と話す。
ピューマ一家を通じて、動物園のスタッフのファンも増えた。山本さんは園内の見回り中に声をかけられることもあるという。「私に会いたかったと来てくれる人もいて、うれしく思う」と照れる山本さん。「ピューマ一家の発信を続けて、動物園の役割や裏方の存在を知ってもらえたのも大きい。ただかわいい動物や珍しい動物を見るだけではなく、動物の背景にある事情や飼育員の仕事も併せて知ってもらい、ファンとスタッフが同じ目線でピューマ一家を見守ってきたなと感じている」と振り返る。
野生のピューマは1年ほどで親離れする。子どもたちは今後、他の動物園への移動の準備を進める予定。山本さんは「ピューマに関わってきた人の愛と応援の形を多くの人に見てもらいたい。子どもたちが他の動物園に移動した後も、引き続き見守って」と呼びかける。