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紫波町図書館で「聞き書きスト」養成講座 町の記憶を記録で残して

紫波町図書館内の聞き書きコーナー

紫波町図書館内の聞き書きコーナー

 聞き書きの手法を学ぶ講座「聞き書きスト養成講座」が9月6日から紫波町図書館2階(紫波町情報交流館 2階 中スタジオ)で開かれる。

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 同館では、町の記憶を記録で残すことに取り組み、町内に住む80代以上の人から生活や仕事などの話を聞き書きする「聞き書きスト」を育てる講座を、2022年から開いている。館内には聞き書きに関する本を集めたコーナーもあり、町民に聞き書きした資料や全国の事例も閲覧できる。

 取り組みを立ち上げたのは主任司書の手塚美希さん。地域に根付く図書館として、町の記憶を残したいという思いで始めたという。手塚さんは「以前は地域のことを独自に調べる人や地域誌を出す人もいたが、紫波町内ではだんだん少なくなっている。特に紙の本として出版される機会は減っている。地域の記録を残すために聞き書きできる人を育てようと思った」と話す。

 講師を務めるのは、聞き書きの名手としても知られる塩野米松さん。塩野さんから聞き書きの手法を学びながら、実際に町民への聞き書きを行う。講座は9月6日、10月4日、11月29日の全3回。1回目は聞き書きとは何かという基礎から質問の作り方、インタビューの方法などを学び、聞き書きを実践。2回目は書き起こしの仕方や原稿のまとめ方を学び、3回目で完成した作品を持ち寄って発表する。

 今回は初の試みとして受講生向けの関連イベント「紫波の農業を知る勉強会」を開催。過去の講座で聞き書きを実践する際、農業に関する知識が必要な場面があったことから、同町の基幹産業である農業について学ぶ事前勉強会を企画した。

 受講生には町外、県外から通う人もいる。受講後に他地域での聞き書き本に参加する人や、インタビュアーとして活躍する人もいるが、町内への波及はまだ薄い。受講後に町内での聞き書き実践を希望する人には、図書館から相手を紹介することもできるという。

 館長の天野咲耶さんは「たくさんの人に技術を伝えて実践者を増やしたい。聞き書きに携わるまで交わることがない人との出会いは、話す人も聞く人も互いに驚きに満ちている。それが、地域への愛着や価値の再発見、人への尊敬につながれば」、手塚さんは「話している町民の皆さんが、自分の人生を振り返りながら『人生で今が一番楽しい』『自分の人生悪くなかったと思える』と言ってくれる時がある。その瞬間がうれしい。地域に関心を持つ入り口になれば」と話す。

 参加条件は全3回受講でき、パソコンが使える人。定員は20人。参加無料。持ち物はパソコン、筆記用具、録音機器(スマートフォンでも可)、イヤホン。申し込みは紫波町図書館のカウンター、申し込みフォーム、電話で受け付ける。

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