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「ヘラルボニー」と「ナガサワコーヒー」がコラボ アートでコーヒーに彩りを

4作品のアートが使われたアートドリップバッグとアートコースター

4作品のアートが使われたアートドリップバッグとアートコースター

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 福祉実験ユニットとして障がい者アートの商品化などを手がける「ヘラルボニー」(盛岡市開運橋通)が運営するブランド「HERALBONY」と、コーヒー店「Nagasawa COFFEE」がコラボレーションし、2月7日からドリップバッグとコースターの販売を始めた。

HERALBONY GALLERYで開催中の企画展。コラボ商品も展示販売している

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 「ヘラルボニー」副社長の松田文登さんはもともと「Nagasawa COFFEE」のファンで、店主の長澤一浩さんと交流があったという。長澤さんがヘラルボニーの取り組みに共感していたこともあり、「コーヒーが社会の役に立ち、持続可能な取り組みをなにかできないか」という考えから、互いに「一緒に何かできないか」と昨年6月から準備を進めてきた。

 今回は、「さまざまな固定観念を取り払い、楽しんでもらいたい」という思いを込め、ヘラルボニーが契約する4人の作家によるアートを起用したアートドリップバッグ・アートコースターを商品化。使用するアートは佐々木早苗さん(岩手県・るんびにい美術館在籍)の「(無題)(丸)」、谷田圭也之さん(チェンマイ・個人)の「#1225」、笠原鉄平さん(佐賀県・PICFA在籍)の「迷路で大いに遊んでくださいな!」、伊賀敢男留さん(東京都・個人)の「リーフ(yellow)」。アートは同社が複数提案した中から長澤さんが選んだ。

 アートの選定に関わった石井菜実さんは「アートだけがメインになるのではなく、Nagasawa COFFEE側にも寄り添う形にしたいと思い提案した。例えばヘラルボニーのプロダクトになっていないアートや作家、子ども連れの皆さんに楽しんでもらえるようなもの、コーヒーは国を越えて親しまれている飲み物なので国外の作家の作品を選んだ」と話す。

 11日からはアートギャラリー「HERALBONY GALLERY」でコラボ商品に起用された4作家のアートを展示する企画展も開催。23日には「Nagasawa COFFEE」で松田さんと長澤さんによるトークイベントも予定している。広報担当の玉木穂香さんは「企画を進める中、コラボについて岩手・盛岡でどう広めていくかを考え、イベントや企画展も自然な形で決まっていった。特に企画展は、コラボ商品としてだけではなくアートとしての魅力に触れてほしいという思いを込めている」と話す。

 コラボのテーマの一つには「カッコを取り払う」がある。石井さんと玉木さんは「障がい者アートとしてではなく、ただ一人の作家のアートとして日常に溶け込むこと、障がい者と健常者の境界線が溶け合うこと」に期待を込め、「アートとコーヒーが出合い、両者の思いが共鳴して始まったプロジェクト。新しい取り組みを盛岡から発信したい」と呼びかける。

 コラボ商品はNagasawa COFFEE、HERALBONY GALLERY、HERALBONYショップ、両者のECサイトで販売。企画展は3月26日まで。開館日は土曜・日曜・祝日、開館時間は10時~17時。23日のトークイベントは19時開始。事前予約制で20席限定。参加費は3,000円。申し込みについてはSNSで告知する。

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