盛岡のインコカフェ話題に 街の中の小さな癒やしの森目指して

「インコたちと一緒に皆さんを待っています」と小槌さん

「インコたちと一緒に皆さんを待っています」と小槌さん

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 インコと紅茶の店「Chiko's Cafe (チコズカフェ)」(盛岡市上田3)が話題となっている。

お客さん手づくりのオブジェで休むインコたち

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 同店のオーナー小鎚久美子さんは元看護師で、大の鳥好き。幼いころからインコは家族の一員として過ごしてきた。盛岡や東京で看護師として働く中、「犬や猫のカフェはあるのに、なぜ鳥カフェはないのだろう」と思いがよぎり、いつか自分で店を出すことを考えていたという。昨年5月、10年間務めた看護師を辞めて一念発起。1月22日に店をオープンした。

 インコの魅力を伝えたいという思いから、より自然に近いインコの姿を見てもらおうと、内装は森をイメージ。インテリアや小物にも鳥がモチーフの物をそろえた。カウンター4席のほか、「普通の椅子ではつまらない」というアイデアから、ハンモック2席、ロッキングチェア4席、ブランコ2席を用意する。11羽のインコたちが暮らす「インコルーム」はインコにとって良い環境になるように整備。太陽の光が入るように大きな窓があり、店の外からもインコの様子が見られる。

 提供するドリンクメニューの内、紅茶は64種類。世界各国や日本の茶葉以外に、紅茶好きでもある小鎚さんが考案したオリジナルアレンジティーを用意する。軽食メニューはトーストがメイン。県内の食材を使ったフルーツトーストが人気となっている。メニューは全て手書きで、紅茶の細かい説明や可愛いイラストが好評だ。

 オープンから2カ月が経過。店のフェイスブックなどを見て訪れる人も多く、口コミで情報が広まり、常連客も増え始めた。小鎚さんは「訪れる人はインコ好きと紅茶好きの人が多い。最近は窓の外からインコたちを眺める人の表情を見るのが楽しみの一つ。いろんな人がインコを夢中で眺める姿に、私も思わず笑顔になっている」と話す。

 初めて訪れる人は「インコルーム」の中を自由に飛び回るインコの姿に驚くこともあるという。ルームの中には鳥好きの利用客が手作りした木のオブジェも飾られ、インコたちがオブジェの上で羽を休める姿も見られる。「インコも紅茶もまだまだ勉強中。来店した人から学ぶことも多い」と小鎚さん。

 今後は盛岡だけではなく岩手の名所として県外の人に紹介されるような場所を目指す。店内の内装を生かしたスタジオとしての利用や、茶葉のオリジナルブレンドの開発などへの挑戦も考えている。小鎚さんは「看護師として人を助けてきたが、今は私がたくさんの人に助けられている。とにかく今やりたいことを全部やるのが目標」と意気込み、「街の中の小さな癒やしの森になりたい。気軽に遊びに来て」と呼び掛ける。

 営業時間は11時~17時30分。土曜・日曜・祝日定休(月に1回は土曜営業)。

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