ベアレン醸造所と岩手大学クラフトビール部が開発した岩手県産原料100%ビール「べアレン つなぐビール」の発売1周年記者発表会が、4月9日に行われた。
2者によるビールの原料生産から醸造、消費までの地産地消と、遊休農地の活用などによる地域課題の解決、地域経済の活性化を目指す「つなぐビールプロジェクト」による同商品。プロジェクトは2022年に発足し、原料となる大麦の県内での栽培、県産ホップと麦芽を使った試作品の醸造とテスト販売を経て、昨年4月9日に「つなぐビール」として本格販売した。
今月3日には昨年収穫した大麦を使用した新ロットを出荷。今回は遠野産と軽米産の2種のホップを使い、深みがある味わいとすっきりした苦みが特徴のビールに仕上がっているという。
岩手大学クラフトビール部共同代表の佐藤稜さんは「地域貢献や地域課題解決への参加はハードルが高いと感じる人も多いが、つなぐビールはビールを飲むというシンプルなアクションで、地域資源の活用や農地の整備につながり、ビールや原料の品質改良に取り組むことで、また新しいビールにつながる。今後はこのつながりの輪にもっと多くの人が加わるような仕組みをつくっていく」と意欲を見せる。
ベアレン醸造所の社長・嶌田洋一さんは「『つなぐビール』はベアレンの新しい定番として1年かけて育ててきた。2年目となる今年は香ばしさを加えたアンバー、収穫したてのホップを使ったフレッシュホップの2種を製造する予定。県産原料100%という制約の中でバリエーションが作れるようになったのは、多くの人が取り組みに共感してくれたおかげ。これからも一緒に盛り上がってほしい」と話した。
記者発表には原料に使う大麦「小春二条」を開発した東北農業研究センターの職員や、紫波町で小春二条を栽培する高橋農園の関係者も出席。大麦が順調に育っていることや、新たな品種開発を目指すことなどを報告し、プロジェクトの広がりを互いに喜んだ。
「『つなぐビール』は一番好きなビール。毎日飲んでも飽きない」と佐藤さん。「さまざまな料理と合うので、漁業や農農畜産業が盛んな岩手のどんな産品ともマッチする。これからは『つなぐビール』が持つ価値や、他のビールとの違い、取り組みの意義を消費者に伝える事にも力を入れたい」と意気込む。