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肴町でオリジナルエコバッグの原画展 デザインにクローズアップする機会を

専用の什器を使った原画展。デザインをじっくり見られるように工夫を凝らした

専用の什器を使った原画展。デザインをじっくり見られるように工夫を凝らした

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 盛岡市肴町商店街アーケード「ホットラインサカナチョウ」の南側で現在、「肴町オリジナルエコバッグ SORT(ソート) デザイン原画展」が開かれている。

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 「肴町オリジナルエコバッグ SORT」は今年3月20日に期間限定での販売を開始。2020年7月に始まったレジ袋の有料化をきっかけにアイデアが生まれ、コロナ禍の影響で商店街でのイベントが中止となる中で利用客との交流や話題づくりにつなげようと製作した。「SORT」という名前は、「Sakanacho original reusable tote bag」の略称。

 「SORT」はデザインを重要視し、県内のデザイナーやクリエーターらが個人の資格で参加・運営する非営利の会員組織「岩手アートディレクターズクラブ(岩手ADC)」の会員9人が手掛ける。デザイナーらがそれぞれに持つ「肴町のイメージ」を表現し、商店街の景色を描いたイラストやアーケードの屋根をモチーフにした図柄、「魚」と「チョウ」の絵で肴町を表したものなど個性豊かな16種類のエコバッグが完成した。注文は商店街内の「平金商店パステル館」で受け付け、肴町に来た土産として購入する人もいるほか、オンラインショップを利用し県外から注文する人も多い。

 県内のデザイナーを起用した背景には「地元にはすてきなデザイナーがたくさんいることを知ってほしい」という思いもこもっている。盛岡市肴町商店街振興組合青年部(4S会)の佐々木大さんは「商店街を歩いていて、SORTを使っている人を見ると本当にうれしく思う。皆さんに愛用してもらえるのも素晴らしいデザインがあってこそだと感じている」と話す。

 そこで、肴町をテーマにしたデザインにクローズアップし、じっくり見てもらう機会をつくろうと原画展を企画。4S会が作成した展示用の専用什器(じゅうき)にデザインを掲示した。原画展をスタートしてからは足を止める人が増え、「これがいい」と話しながら一枚一枚時間をかけて鑑賞する人も多いという。デザイン原画と併せて、肴町出身のデザイナー・中村誠さんがアーケードの完成を記念して作成した「風車マーク」に関する資料も展示している。

 展示場所は「肴町ホームセンター」や「平金商店パステル館」などがあるアーケード内の南側で、原画展から「平金商店パステル館」前に設置された「SORT」の案内板まで自然に誘導するように路面に印を付ける工夫も取り入れた。

 6月1日からはフェイスブックとツイッターを活用し、オンラインでの原画展もスタート。9日間にわたってデザインを公開し、フェイスブック版ではデザイナーのコメントも紹介する。佐々木さんは「バッグになったものを見るのと、デザインだけを見るのとでは印象も違う。気に入ったものがあれば、バッグも手に取って。すてきなデザインのバッグを持って買い物すると気持ちも良い。少しでもハッピーな気持ちに、そしてハッピーな肴町になれば」と呼び掛ける。

 SORTの価格は1,650円。展示什器の設置は期間中10時ごろ~18時ごろ。販売と原画展は6月20日まで。

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