図書館に返却された汚損本や破損本をテーマにした展示「図書館の本が泣いています!汚破損亡失(おはそんぼうしつ)なくそうキャンペーン」が現在、盛岡市都南図書館(盛岡市永井)で開かれている。
同館が貸し出している本の汚損や破損が続いたことから、利用者への啓発のために企画した同展。汚れや破れなどが見つかった本は職員が修理を行うが、状態によっては修理できないものもある。展示では修理ができない本などを中心に展示し、資料に破損があった場合はどのような対応をするのかを紹介している。
修理不可能な汚破損の中で特に多いのが、水ぬれや飲食物によるシミ、ペンによる書き込みといった汚れ。ページが破れたり、取れたりしてしまった場合は、専用ののりを使って修理したり、糸を使ってとじ直したりできるが、テープなどを使って自分で修理してしまう利用者も少なくない。加えて、本以外にCD、DVD、新聞紙など幅広い資料をそろえていることから、CDが割れていることや、新聞記事の一部を切り抜くように破り取られるといった修理不可能な破損もある。
汚破損資料の修理・修繕を担当する職員の齊藤和香さんは年間100冊以上を修理する。齋藤さんは「実は、修理にテープを使うと、その部分が傷んだり、テープの跡が残ったりするので使わないでほしい。割れたCDや、ひどい汚れ、ページが欠けるほどの破れなどは修理不可能で、貸し出しもできない。買い直しが必要だが、もう手に入らない物や高価な物もあるので、簡単に購入できない」と話す。
目に見えない汚破損の例として、たばこの臭いなど本に付く臭いも紹介。返却時に臭いが付いていた場合は、新聞紙をはさみ込んで風に当てて臭いを飛ばす。長い時は3週間ほどかかるといい、しつこい場合は消臭剤と一緒に専用の箱に入れておくこともあるという。
汚破損だけではなく、多くの利用者が手に取り、愛されたことによって劣化が進んでいる本もある。同館では人気図書の寄贈協力を呼びかけ、ウェブサイト上に本のリストを掲載し、問い合わせを受け付けている。
斎藤さんは「新年度になり、初めて図書館を利用する人もいると思う。改めて、図書館にある資料は皆さん共通の財産であることを理解してもらいたい。長く大切に読み継いでいくためにも、取り扱いには注意してもらい、もしも汚したり、壊したりした時は、遠慮なく貸し出しカウンターの職員に声をかけてほしい」と呼びかける。
開館時間は9時~18時(土曜・日曜・祝日は17時まで)。月曜休館。今月26日まで。