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盛岡・松園地区に「カフェおへれんせ」 幅広い世代の居場所作って

地域の中学生が考案したロゴマークがカフェの目印

地域の中学生が考案したロゴマークがカフェの目印

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 「カフェおへれんせ」(盛岡市松園2)が1月14日に開業した。

明るい店内。カウンターにはボランティアスタッフの姿も

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 運営は、松園地域の住民有志による団体「MATSUZONO Reborn プロジェクト研究会」。同団体では、少子高齢化や空き家の発生といった課題を抱える住宅団地の再生に向けて、イベントやワークショップの開催などさまざまな活動に取り組んでいる。

 カフェチームの代表を務めるのは「臼井循環器呼吸器内科」で小児科・内科を担当する臼井由紀子さん。「松園地域は高齢化率が高い一方、『まだ働ける』『やりたいことがある』という気持ちを持った元気な人が多い」と臼井さん。住民にアンケート調査を行ったところ、地域での活躍の場所や働く場所、住民同士が集まる場所が欲しいという高齢者からの声も多かったという。そこで、カフェを立ち上げることを決めた。

 店舗として利用する場所は、臼井循環器呼吸器内科の敷地内にあり、普段は運動を行う健康増進施設や通所リハビリテーションとして利用している施設。以前はレストランも併設していたこともあり、現在は使われていなかったその設備を活用し、土曜の午後のみ営業することとした。

 提供するメニューはコーヒー(400円)やケーキ(350円~)、パンなど。ケーキも菓子製造を行っている住民が手がける。給仕などを担当するスタッフの一部も地域住民によるボランティア。利用者とボランティアの多くは高齢者で、利用者の中にはすでにリピーターもいてコミュニティーの場となっている。

 地域の中学生や小学生も関わり、ロゴデザインは松園地区の児童生徒から募集。中学生の作品が採用されている。店名を決める時にも中学生のアイデアが取り入れられた。ボランティアスタッフにも中学生が加わり、小学校の学習題材として活用されたという。「これから先、多世代が利用する場所へ成長していけば」と臼井さん。若い世代がカフェを訪れる仕組みを取り入れていく考えもある。

 将来的には地域内に集いの場や活躍の場を増やしていくことも目標の一つ。高齢者からは「カフェが生きがいになっている」という声もある。臼井さんは「松園で暮らす皆さんが『今日はどこへ行こう』と悩むことがなく、『あそこに行けば誰かいるよね』と思える場所が増えていけばいいなと考えている。まずは松園とカフェへ足を運んでもらいたい。ボランティアによる運営でままならない部分も多いが、気軽におへれんせ(域外読者向けに意味を入れてください)」と呼びかける。

 営業時間は土曜13時~16時。

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