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岩手在住の作家が初の短編集出版へ 若者を主人公に、5つの物語つづる

「長袖とヘッドフォン」の表紙

「長袖とヘッドフォン」の表紙

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 岩手県在住の作家・加藤勝さんが12月22日、初の短編小説集「長袖とヘッドフォン」を発売した。

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 加藤さんは、岩手の公募文芸誌「北の文学」に2014(平成26)年から投稿を続け、同年に小説「優勝カップに味噌(みそ)汁」で入選。その後、6回連続で入選し、2017(平成29)年に小説「ピンク」が優秀作に選ばれた。自身初となる短編集「長袖とヘッドフォン」は、「ピンク」のほか表題作の「長袖とヘッドフォン」を含めた5作品を収録している。

 サラリーマンとして働きながら執筆活動を続ける加藤さん。東日本大震災の復興支援に絡めた映画の製作に関わったのが小説を書き始めるきっかけになったという。加藤さんは「完成した作品をたくさんの人が見た時、架空の物語が持つ強さを実感した。自分でも作ってみたいと思い、小説を書き始めた」と話す。趣味でブログなどを書いていたが、物語を作るのは未経験。「北の文学」へ投稿するために書いたのが初めての作品になった。

 収録作品は全て「北の文学」の掲載作品で、短編集にまとめるに当たって改めて手を加えた。「こんなに自分の作品を読み返すことはなかなかない」と加藤さん。「印刷されると、紙や文字の質感と相まって、全く別の作品として自分の中に入ってきた」と振り返る。岩手が舞台の作品や、岩手出身者が登場する作品も収録。架空の土地が出てくる物語であっても、加藤さんが想像するのはいつも岩手・盛岡の風景だという。

 短編集の収録作品には若い登場人物も多く、「若者を思って作品を書いた」という加藤さんの執筆に向かう姿勢が表れている。表題作「長袖とヘッドフォン」は、いつも長袖のブラウスを着ている女子高校生と、いつもヘッドホンをつけている兄の物語となっている

 加藤さんは「作品で扱うテーマとしては重いものを取り上げながら、最後は希望を持ったラストにしている。短編集なので少しずつ読み進めてもらい、最後にはほっとした気持ちになってもらえると思う」と呼び掛ける。

 四六判、240ページ。価格は1,980円。盛岡市内の主要書店のほか、インターネット通販サイトなどで取り扱う。

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