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盛岡の酒蔵の一角で「角打ち」楽しんで 「はしご」で地域ににぎわいも

「蔵前」がオープンする酒蔵前のスペース。時間になるとテーブルが並びだす

「蔵前」がオープンする酒蔵前のスペース。時間になるとテーブルが並びだす

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 「菊の司酒造」(盛岡市紺屋町)は8月15日、酒蔵の一角を利用し角打ち営業を行う「蔵前-KURAMAE-」をオープンした。

 日本酒が醸されている場所で、空気感と共に酒を味わってもらおうというアイデアで企画。蔵の前にあるスペースを活用し、角打ちとして日本酒の提供を行っている。担当者の漆原由芙紀さんは「前から空いているスペースを使って店のようなことができればというふんわりとしたアイデアがあった。実現した背景には新型コロナウイルス感染症の影響もある」と話す。

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 新型コロナウイルス感染症の影響により同社もダメージを受けているほか、近隣地域の飲食店も客足や売り上げが減少しているという。地域の元気が失われている状況の中、日本酒で元気になってもらいたいという思いを込めてオープンした。

 「蔵前」という名前の通り酒蔵の手前までテーブルを並べ、同社が製造する日本酒や焼酎を少量・低価格で提供するのが特徴。日本酒は定番から限定酒、非売品を含む20種類以上(60ミリリットル=200円~)、焼酎はサワー(500円)も提供する。缶詰や駄菓子なども販売し、スタッフお薦めのつまみとのペアリングができるセットや、飲み比べセットも用意している。

 利用者へは周辺地域の提携飲食店で利用できる「はしご券」を配布。飲食店と共に盛り上がろうと提案した企画で、提携飲食店をまとめた「はしご本」の中から利用者が次に行きたい店を選び、スタッフが各店へ確認を取った後に「はしご券」を渡す仕組みとなっている。「はしご券」を提示すると各店で「良いこと」が起きるが、何が起きるかは店によって異なるため「行ってみてのお楽しみ」だという。

 酒蔵のレトロな雰囲気や独特の空気で好評を得ている。「酒蔵の中に入ったわけではないのに、もう日本酒の香りがする」という利用者の声もあるという。「働いていると香りに慣れてしまっているので、自分では分からなかったと気付き、その一言にうれしくなった」と漆原さん。

 「『菊の司』は街の中に酒蔵があり、地域とより近い関係でありたいという思いがある。酒蔵には近づきにくいという印象もある。日本酒を作る場所の空気を少しずつ知って楽しんでもらうことで、気軽に来てもらえる場所だと感じてもらいたい。おいしいお酒を飲んで、笑顔になって」と呼び掛ける。

 営業時間は17時~19時(土曜・日曜・祝日は11時~)。

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