盛岡の会社が猫グッズ新ブランド立ち上げ 「猫の使い心地」を第一に

「スクラッチZEN」で爪をとぐ猫。ぐらつかず安定感のある使い心地が特徴。

「スクラッチZEN」で爪をとぐ猫。ぐらつかず安定感のある使い心地が特徴。

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 猫用グッズの開発・販売を行う「クロス・クローバー・ジャパン」(盛岡市菜園1)が昨年11月27日、新ブランド「CATUX ZEN(キャタックス ゼン)」を立ち上げた。

「食器ZEN」は斜めの形状で顔が入れやすく最後まで食べやすい作り

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 同社は2005年に猫用グッズに関わり、2010年にオリジナルブランド「nekozuki(ねこずき)」を立ち上げ、「ネコ目線のものづくり」を合言葉に商品開発を行ってきた。同社のスタッフ全員が猫と暮らしているほか、試作品は同社の「ネコ社員」が実際に使用して使い心地を確かめるなど、猫の生活に寄り添った商品が話題を呼び、県内外の愛猫家から親しまれている。

 ブランドの立ち上げ時は猫用グッズが少なかったこともあり、「無ければ作ろう」という思いでスタートしたが、猫ブームなどの影響もあり猫用グッズは増えているという。同社社長の太野由佳子さんは「猫用グッズが少なかった頃は、小型犬用のものを使っているという人も多かった。今でこそ、かわいくておしゃれな猫用品は増えているが、それが猫にとって本当に使い勝手が良いかは分からない」と話す。

 新ブランドの「CATUX ZEN」は、「CAT(猫)に最高のUX(ユーザーエクスペリエンス)を提供したい」という思いから誕生。「対立しない」「あるがままに」という禅の思想から、「ネコとヒトは対立しない」というコンセプトの下、猫のための機能やデザインを追求した「シンプルで上質な」製品を開発する。

 現在取り扱っているのは、爪とぎや食器、エリザベスカラーなど30種類。素材には岩手の木材や南部鉄器などの岩手ならではのものも使い、県内の職人が手作りする。室内など同じ場所で生活を続ける猫にとっては新しいものが逆にストレスになる場合もあるという。「ネコの365日をデザインする」をテーマに長く使い続けられるものを提供する。

 現在はインターネットのみでの販売となるが、今後は実際に商品を見たり、人間が猫になって使い心地を体験したりできる店舗の立ち上げ、海外への進出なども視野に入れているという。

 太野さんは「商品開発のきっかけは猫を飼っている人から寄せられる悩み事。猫の種類や年齢、暮らし方によって悩みも欲しいアイテムも変わってくる。世界中に猫がいるのであれば、その数だけ悩みがあると思う」と話し、「猫と暮らしていて感じる不便や悩みがあれば教えてもらいたい。もちろん、製品の使い勝手が悪いところも我慢せずに伝えてほしい。それが私たちのアイデアになる」と呼び掛ける。

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