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石川啄木記念館が開館50周年 企画展で啄木顕彰の歩み振り返る

企画展が行われている展示室の様子

企画展が行われている展示室の様子

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 石川啄木記念館(盛岡市渋民)で9月29日、開館50周年記念第13回企画展「啄木顕彰のあゆみ」が始まった。

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 同館は1970(昭和45)年に開館。その後、石川啄木生誕100年に当たる1986(昭和60)年に現在の建物である「生誕百年記念館」が建てられた。今回の企画展では、同館の50年を振り返るとともに、渋民地域で行われてきた「啄木顕彰」の歴史を振り返る内容となっている。

 展示では、渋民村時代から現在まで続く啄木顕彰の取り組みと、記念館の現在までを全3章に分けて紹介。プロローグでは、全国で一番初めに建てられた啄木第一号歌碑について触れ、渋民村の名前が全国的に広まったきっかけとして取り上げ、この歌碑建立から啄木の教え子たちを中心とした顕彰活動が始まったという。

 第1章では記念館開館までの道のりを、新聞記事や村の広報、写真などの資料で振り返る。渋民村は1954(昭和29)年に、近隣地域と合併し玉山村となった。当時から啄木の故郷として来訪する「啄木愛好者」は多く、村の観光面として啄木の故郷であることを生かし、「啄木をもう一度ふるさとへ迎え入れよう」という動きが活発になっていった。愛好者たちは、村内に残る啄木ゆかりの場所を「啄木遺跡」と呼んで訪れ、関係者もそれを熱心に迎え入れていたという。村民と愛好家たちによる「啄木遺跡」の保存に向けた動きや資料収集などが下地となり、記念館の建設へつながっていった。

 第2章では、現在の記念館となる「生誕百年記念館」の建設に向けた流れを紹介。記念館の開館後は全国から多くの資料が寄贈され、来館者も増加したが、それに伴って施設自体が手狭になっていったという。そこで、啄木の生誕100年を記念した新館の建設を求める声が上がったという。建設費は村内の寄付とともに全国へ募金の呼び掛けを行ったが、なかなか集まらず苦戦。その状況が新聞で取り上げられると、苦境を知った全国の愛好家から寄付金と熱い思いが届いたという。

 第3章は、現在まで続く「啄木顕彰」の活動を取り上げ、啄木ゆかりの場所を巡る散策路の整備や、啄木忌・啄木祭といったイベントの開催、啄木の短歌を使った「啄木かるた」などについて、写真資料を中心に紹介する。

 今年は、石川啄木が主人公のテレビアニメ「啄木鳥探偵處(きつつきたんていどころ)」が放映されたこともあり、若い来館者も少し増えたという。「今ではアニメの舞台となった場所を『聖地巡礼』として訪れるファンが多いが、昔から同じことをしている愛好者がいて、その熱意が記念館のオープンにつながっている」と同館の担当学芸員。

 「今年50年を迎えた記念館の歩みはもちろん、記念館ができる前から続く顕彰活動について紹介しているので、多くの人に楽しんでもらえると思う。記念館に何度も来たことがある人も、しばらく来ていない人も、来たことがないという人も、これを機会に記念館に足を運んでもらいたい」と呼び掛ける。

 開館時間は9時~17時(入館は16時30分まで)。月曜休館。入館料は、大人=300円、高校生=200円、小中学生=100円。2021年1月17日まで。

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