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盛岡で昭和を代表する装丁家「高橋忠弥展」-石原都知事の似顔絵も

高橋忠弥が手がけた「楢山節考」の装丁

高橋忠弥が手がけた「楢山節考」の装丁

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 もりおか啄木・賢治青春館(盛岡市中ノ橋通1)で現在、「高橋忠弥・装幀展」が開催されている。主催は盛岡コンベンション協会など。

宮澤賢治との交流を示す手紙

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 東京生まれながら、多感な10~20代前半を盛岡で過ごし、画家の松本俊介や童話作家の宮澤賢治、直木賞作家の森荘已池とも親交のあった高橋忠弥。戦前から戦後にかけて、洋画家として名をはせた一方、書籍の装丁家としての活躍も目覚ましく、作家・深澤七郎の「楢山節考」(中央公論社刊)を手がけるなど、1950年代から1960年代にかけて一時代を築いた。

 同展では、装丁を手がけた書籍100点以上を集めたほか、画家としての油絵や水彩画、ペン画など50点以上を展示する。1958(昭和33)年に「週刊朝日」で連載した似顔絵も展示。三島由紀夫や井上靖、慎太郎カット姿の石原慎太郎・東京都知事ら著名人が名を連ねるほか、宮澤賢治が亡くなる2カ月前に忠弥宛に書いた手紙も公開する(1月31日まで)。

 同館の中村光紀館長は「忠弥はもともと画家だが、器用なことからイラストも手がけていて、当時の著名な作家や出版社から依頼が殺到するほどの、今で言う人気装丁家だった。ただ、今のように分業スタイルではなかったので、装丁した本が結果的に忠弥の作品そのものになっている」と話す。

 開館時間は10時~18時。入場無料。3月25日まで。

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