処女作「春と修羅」に描かれた宮澤賢治の世界観-賢治来盛100年記念展で

ジオラマでは、宮澤賢治が歩いた当時の小岩井農場の様子が再現されている

ジオラマでは、宮澤賢治が歩いた当時の小岩井農場の様子が再現されている

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 もりおか啄木・賢治青春館(盛岡市中ノ橋通、TEL 019-604-8900)で現在、企画展「賢治と歩く小岩井農場展~すみやかに広がる草の原に~」(主催=盛岡市など)が開催されている。

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 同展は今年、宮澤賢治が盛岡に移り住んでからちょうど100年を迎えたことから企画されたもので、処女作「春と修羅」の中に収められる長編詩集「小岩井農場」の原風景を写真と共に追った。詩は591行にも及ぶ長編で、足蹴く通った小岩井農場で受けた自然への感動がつづられている。

 展示では、同詩の原稿(複製)や賢治が小岩井農場で聞いたと思われるトロッコ馬車の笛、同作が詩集であることへの不満をつづった直木賞作家・森荘已池への手紙なども展示する。

 同館の中村光紀館長は「この詩に描かれる描写は、まさに賢治が見た風景。詩はやや難解な点もあるので、この展示を通して賢治が表現する世界観を感じてもらえれば」と話す。

 開館時間は10時~18時。第2火曜休館。観覧無料。展示は12月13日まで。

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