豪野球選抜チームが岩手で国際交流-バット素材「アオダモ」植林きっかけに

岩手県営野球場の敷地内で行われたアオダモの木の植林祭の様子。アオダモが木材になるまでには、約70年もの歳月がかかるという

岩手県営野球場の敷地内で行われたアオダモの木の植林祭の様子。アオダモが木材になるまでには、約70年もの歳月がかかるという

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 オーストラリアの野球クラブ選抜チーム「オーストラリアン・プロヴァンシャルチーム」が5月13日から、国際親善と文化交流を目的に来盛。親善試合やアオダモの木の植林を通じて、県内野球関係者や地域の子どもたちらと交流を深めている。

アオダモの木の植林祭では地元小中学生らと交流

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 交流の元になったのが、紫波町でスポーツ店を営む原修さんが8年にわたり一人で続けてきたアオダモの木の植林活動。アオダモの木は、野球に欠かせないバットの主要な木材として知られるが、近年このアオダモの木が世界的に枯渇していることを憂慮した原さんは、8年ほど前から私財を投じて植林を続けてきたという。その数、1万5,000本。

 その地道な活動に共感したのが盛岡市出身で、今回顧問として同チームを率いるデニー丸山(本名=丸山傳)さん。丸山さんは15歳で仕事のために盛岡を離れ、20代半ばでオーストラリアに移住。その後、オーストラリアの野球振興に尽力し、現在はオーストラリア野球連盟環太平洋開発部に所属。さらに「デニー・マルヤマ野球基金」(NPO法人)の代表として、選手育成や日豪の交流活動を通じた中で原さんと出会い、今回の交流事業を実現した。

 来盛した選抜チームの選手らは同日、今年4月に発足した「岩手のアオダモを育てる会」や県内野球関係者らが盛岡市内のホテルで開催した親善パーティーに出席したほか、17日には岩手県営野球場で行われたアオダモの木の植樹祭に地元の小中学生らと共に参加した。

 チームは19日に新潟、20日に前橋(群馬県)、21日に中野(長野県)など国内各地で交流試合を行い、31日にオーストラリアに戻る予定。

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