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多言語版の「盛岡さんさ踊り」練習動画公開 来年はみんなで一緒に

ベトナム語版の練習動画。字幕を使って分かりやすく解説

ベトナム語版の練習動画。字幕を使って分かりやすく解説

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 岩手県国際交流協会(盛岡市盛岡駅西通1)が7月30日、英語・中国語・ベトナム語の3言語の字幕が付いた「盛岡さんさ踊り」の練習動画を公開した。

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 同協会では「世界はともだち」というグループで、日本人と外国人が一緒に盛岡さんさ踊りのパレードへ参加してきた。参加に向けた練習は行っていたが、回数は限られているため短い期間で踊りをマスターしなければならず、その一方で自主練習用の素材はなく、練習に役立つツールの作成を検討していたという。昨年から盛岡さんさ踊りのパレードは中止となっているが、協会のさんさ踊り事業の一環として練習動画を作成した。

 練習動画と題しているが、目的は在住外国人へさんさ踊りを広く周知し、国際交流のツールとして活用してもらうことだという。練習するのは「2番 七夕くずし」と呼ばれる、「ハラハラハラセ」の掛け声が特徴的な踊り。同協会のグループでも踊っていたもので、パレードの最後に行う誰でも参加できる「輪踊り」にも使われている。訪日外国人が増えたとき、動画を見て踊りを覚えて輪踊りに参加してもらいたいという思いも込める。

 対応する言語は、県内の在住外国人にベトナムや中国出身者が多いことから、ベトナム語・中国語・英語の3つを選んだ。動画の内容は同じだが、言語別で3本の動画を公開し、日本語の字幕に合わせて各言語の字幕も表示する。踊りは動きを見て覚えることがメインになるため字幕は補助的な内容にとどめた。

 動画内で踊りをレクチャーするのは、同協会スタッフの日本人2人とペルー出身1人。「シンプルに・長すぎず・集中して踊れるように」という点を押さえ、3分ほどの短い動画に分かりやすくまとめた。動画は短いが撮影には時間をかけ、手元や足元の動きがしっかり見えることや楽しげな表情を意識し、上半身のアップや背中側からのアングル、足元だけを撮影した画面などを表示。動画の最後では掛け声の説明や上手に踊るこつも紹介している。

 新型コロナウイルス禍の中、国際交流の機会や岩手を訪れる外国人は減っているが、同協会では県内在住の外国人に向け、感染症に関する情報を多言語で発信するなどサポートを続けている。

 担当者は「盛岡さんさ踊りは岩手に住む外国人の皆さんにとって、地域の輪の中に入って地元の人と関わるチャンス。私たちはいろんな団体で外国人の皆さんを受け入れてほしいと思っている。この動画を見て、一緒に踊ってもらいたい。コミュニティーの中で壁を減らす支えになれば」と話す。

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