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盛岡でホームスパンの合同展示会 手仕事の良さを広めて

ホームスパンの機織りの様子

ホームスパンの機織りの様子

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 「岩手銀行赤レンガ館」(盛岡市中ノ橋通1)で11月3日・4日、「Meets the Homespun morioka 2017」が開催される。

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 盛岡を拠点に活動するホームスパン工房・作家らによる初の合同展示会。ホームスパンは明治期にイギリスから日本へ伝わった毛織物の技術で、全国的に衰退していったが、岩手では伝統工芸の一つとして現在まで守られ、制作が続けられている。

 展示会を主催するホームスパンミーティング実行委員会事務局の「LLPまちの編集室」では、県内で活動を続ける工房や作家、ホームスパンの歴史などを紹介した本「岩手のホームスパン」を2015年に出版。技術が残っている一方で、一般的に浸透していないことを感じたという。そこで、現在活動している工房や作家を集め、広く知ってもらう機会を作ろうと展示会を企画した。

 同編集室の木村敦子さんは「特に若い人にとってのホームスパンは、昔ながらの工芸品で値段が高く、なじみがないものだと思う。そういった側面だけが広まり、ホームスパンそのものの良さが伝わらないのはもったいない。岩手に残る技術をこれから先も残すために、いろんな人に見てもらう機会が必要だと考えていた」と話す。

 展示会では盛岡で活動するホームスパン工房と個人作家ら7組と、その門下生などの作品を集め、展示販売を行う。それぞれの工房や作家らが個別に展示会を行うことはあったが、一堂に集まっての展示会は今回が初めてとなる。会場では「盛岡スヌード」の新作展示販売、コースターやタペストリーを作るワークショップ、手紡ぎ機を使った実演なども実施。4日は、羊の原毛屋で出版社「SPINNUTS(スピナッツ)」代表の本出ますみさんを招いたトークイベントも開く。

 木村さんは「ホームスパンと作り手について知ってもらうことで活動の幅が広がり、次世代の担い手や生産量が少しでも増えることにつながればうれしい。機械ではできない技術と温かさを手に取って感じてもらいたい」と来場を呼び掛ける。

 開催時間は3日=10時~16時30分、4日=10時~16時。入場無料。ワークショップの参加費は1,500円で、ホームページから事前申し込みが必要。

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