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盛岡で巡回展「波のした、土のうえ」 女性アートデュオが被災地の声届ける

じっくり見て感じることができる作品が多い「波のした、土のうえ」

じっくり見て感じることができる作品が多い「波のした、土のうえ」

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 東日本大震災を表現した巡回展「波のした、土のうえ」が、アートギャラリーシグ(盛岡市内丸、 TEL 019-681-8089)で開催されている。

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 映像作家の小森はるかさんと、画家で作家の瀬尾夏美さんのアートデュオ「小森はるか+瀬尾夏美」による個展。2人が東京芸術大学大学院在学中に東日本大震災が発生。2011年4月に被災沿岸部を訪れ、2012年春からは岩手県気仙沼郡住田町に移住。陸前高田市に拠点を置き、「ここに生きている人たちの声を誰かに届けたい」と陸前高田の様子を記録してきた。

 記録を「その土地の声を届ける媒体」として表現に変え、作品を発表。2014年冬に発表した「波のした、土のうえ」という作品の展示を軸として、全国各地で巡回展を開催している。盛岡では初めて開催。

 瀬尾さんが「記録」してきた写真や絵には、その時の情景が文章で書き添えられており、強く優しく陸前高田に暮らす人々の様子を伝えている。小森さんが撮影した映像作品には、陸前高田に暮らす人々の生活、表情、気持ちが詰め込まれており、瀬尾さんの地元の人を見守るような優しいナレーションで一つの物語を読むように見られる。

 同ギャラリーの那須賢輔さんは「言葉だけ、写真だけ、絵だけ、映像だけにするとそれぞれが完全体ではないような気がするが、それらが組み合わさって展示されていることにより、いろいろなことを感じ取れると思う。展示を通して過去や未来、現在のことを一度立ち止まって考える機会になればうれしい。ぜひ見に来てもらえれば」と呼び掛ける。

 開館時間は11時~19時。入場無料。9月13日まで。

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