300年続く「盛岡秋まつり」記念展開催-紙人形650体で祭りを再現

紙人形の展示には、それぞれの役割がわかる説明書きが記されている

紙人形の展示には、それぞれの役割がわかる説明書きが記されている

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 「もりおか啄木・賢治青春館」(盛岡市中ノ橋通1、TEL 019-604-8900)で現在、「盛岡秋まつり山車三百年記念展 ~懐かしの資料と紙人形の立体展示~」が開催されている。主催は盛岡市、盛岡観光コンベンション協会。

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 同展は番付(ばんづけ)や絵図、山車人形など、300年間続く「盛岡秋まつり」に関する資料を展示するほか、展示中央には、現在の山車の様子を9組650体の紙人形で再現した。紙人形は和紙人形作家の丹野恵美子さん(盛岡市在住)と主宰する「アトリエさくら恵」の生徒らが約1年半をかけて製作した。

 盛岡の秋まつりは、1709(宝永6)年に、当時市内にあった23の丁(町)から、それぞれ町の紋章を布でかたどった「丁印(ちょうじるし)」を持って練り歩き、盛岡八幡宮に奉納したのが始まりとされ、古くから盛岡八幡宮例大祭の主な行事として行われている。山車の意匠は前と後ろ(見返し)が対になっているのが特徴で、物語を表したものが主流。時には機関車や飛行機などの乗り物や盛岡出身の総理大臣・原敬を模したものもあったという。ちなみに、山車の製作には1台800万円~1,000万円が毎年かかるという。

 同企画を担当する同館の大櫻薫さんは「昭和40年代頃までは企業も積極的に参加していた時代もあったが、今は市内各地域の消防団が中心となって行われている。時には身銭を切りながらも、戦中ですら一度も絶えることなく、300年間もこの祭りを支え続けてきた男衆たちの心意気を感じてほしい」と話す。

 開館時間は10時~18時。観覧無料。9月27日まで。今月30日には、盛岡山車推進会会長によるトークショー「山車よもやま話」(入場無料)も行われる。

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