岩手銀行が保有する「岩手銀行赤レンガ館」(盛岡市中ノ橋通1)が7月17日、開館10周年を迎える。
同施設は1911(明治44)年に盛岡銀行本店として落成。東京駅の設計者として知られる建築家の辰野金吾とその教え子で盛岡出身の葛西萬司が主宰する辰野・葛西建築事務所が設計し、1994(平成6)年には現役の銀行として初めて国の重要文化財に指定された。2012(平成24)年まで岩手銀行中ノ橋視点として営業した後、約3年半に及ぶ保存修理を経て、博物館機能や多目的ホールを備えた公開施設として2016(平成28)年に開館した。
2020年以降は新型コロナウイルス感染症の影響を受けた長期臨時休館や来館者の減少もあったが、2023年に盛岡市が米ニューヨーク・タイムズ紙の「2023年に行くべき52カ所」に選ばれたことをきっかけに入館者が急増。多目的ホールを活用したイベントを通じて市民が集う場にもなっている。
岩手銀行広報室の小島武さんは「10年たち、盛り上がってきたなと感じる。赤レンガ館を起点に、さまざまな人たちが集まり、活用の輪を広げてくれた。観光スポットだけではない、集いの場所として、ランドマーク的な存在に近づいた」と話す。同じく広報室の上戸麗さんは「あっという間の10年だった。銀行の建物としての長い歴史もある建物が公開施設となり、地域の役に立ってきたように思う」と話す。
10周年を迎える7月17日には記念イベントを開催。10時15分からは同施設の保存修復工事に携わった修復建築家の津村泰範さんを講師に迎えた講演会、10時45分からはピアノ奏者の長谷川美沙さん、バイオリン奏者のルッツ・レスコビッツさんによる音楽会が行われる。このほか、先着100人に10周年記念手拭いを贈呈。デザインには「紺屋町かいわいスタンプラリー」で使われた同施設の歴代スタンプの絵柄が使われている。併せて、19日まで施設内の有料ゾーンを無料開放する。
小島さんは「100年以上、この場所にある建物。地域の皆さんに感謝すると共に、この大切な建物をどんどん活用してもらえるようにしていきたい。何年も愛される赤レンガ館になれば」と話す。
記念イベントは参加無料。