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盛岡・ZOOMOの中にフリースクール開設へ 未来ある子どもたちの成長を手伝う

8日の連携協定締結式の様子。「ぐるぐるの森」の山内さん(左)とZOOMOの辻本園長(提供=ZOOMO)

8日の連携協定締結式の様子。「ぐるぐるの森」の山内さん(左)とZOOMOの辻本園長(提供=ZOOMO)

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 盛岡市動物公園ZOOMO(ズーモ、盛岡市新庄)と、フリースクールなどの子ども支援に取り組む「みんなのまなびば ぐるぐるの森」が3月8日、園内へのフリースクール開設に向けた連携協定を締結した。

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 ZOOMOは昨年4月20日リニューアル開園し、「人と動物と自然が共生する動物公園~人と動物が参加する新しい福祉の形~」をコンセプトに掲げ、園内での「人の福祉」につながる事業の実践を目指してきた。今回は園内遊休スペースを活用し、福祉事業や教育事業など社会課題解決を実施する事業者をパートナーとして公募。書類審査などを経て「みんなのまなびば ぐるぐるの森」に場所を貸し出すことを決定した。

 「みんなのまなびば ぐるぐるの森」では、昨年6月から週に1回のペースで同園内を利用し、生徒の学習や活動を行ってきた。「自然の中で勉強や仕事ができるのは開放的で気持ちがいい」と代表の山内まどかさん。「ZOOMOの職員の皆さんにとっては当たり前の環境かもしれないが、私たちにとっては唯一無二の価値がある環境。動物たちと触れ合いで生まれる心の影響や、いろいろな役割を持って働く大人を間近に見られるのはメリットとして大きい」と話す。

 フリースクールを開設するのは、園の入り口に近い「展望休憩所スペース」。広さは約125平方メートルで、現在は屋根のみがある。生徒たちはオンライン学習教材を使った勉強などに取り組むほか、自分たちで活動内容を考えた「やりたいこと」にも挑戦していく。

 ZOOMO側も生徒たちが企画したイベントや、園内でのごみ拾いや車いすのアテンドといった「お手伝い活動」などに協力。同園の広報担当者は「フリースクールの子どもたちが、楽しく過ごして、自分らしく生きる道を選べるようになることを望む。心が健康な子どもたちが増えれば、大人もきっと心が健康になると思うので、そのような幸せの連鎖がZOOMOから広がってほしい」と期待を寄せる。

 「ぐるぐるの森」は4月1日からZOOMOに拠点を移す。すでに利用に関する問い合わせも寄せられているという。山内さんは「屋根しかないのでまずは壁をどうするか、雨風をどう防ぐかを子どもたちと考えなくては」と笑う。「子どもたちが心穏やかに過ごしたり、将来の仕事につながることを見つけたり、いろいろなことにチャレンジできる場所にしたい」と意気込む。

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