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盛岡のボウリング場が34年の歴史に幕 国体開催で有終の美

ビッグハウススーパーレーン外観

ビッグハウススーパーレーン外観

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 ボウリング場「ビッグハウススーパーレーン」(盛岡市津志田町1)が11月30日に営業を終了する。

36レーンが並ぶ広い場内。床に木材を使用した歴史あるもの

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 同施設は岩手県内最大規模となる1フロアに36レーンを備えたボウリング場。全国ボウリング公認競技場協議会が認める競技場として、県ボウリング選手権大会などの公式戦会場としても使用されているほか、地域の子ども会行事の会場などとしても親しまれ、幅広い世代のボウラーから愛されている。24日に閉幕した「希望郷いわて国体・大会」のボウリング競技会場としても使われ、期間中は多くの選手と観客らでにぎわった。

 9月末から施設の会員へ閉店を告知、国体・大会終了後の10月25日に店頭に張り紙を掲示した。同施設店長の佐々木聡昭さんは「常連の皆さんからは寂しいという声が届いている。貼り紙を出してからは、周辺地域の皆さんからも驚きや寂しいとの言葉を掛けてもらっている。あらためて、多くの人の支えがあったのだと実感している」と話す。

 同施設は1982(昭和57)年に同市のベル開発がオープンし、現在はベルジョイス(盛岡市東安庭2)が経営する。2007年には合併先のベルプラスへボウリング事業を移管。同時期から、本業であるスーパーマーケット事業に特化するため、その他事業の縮小を決定していた。

 1993年には月に1万人以上が利用していたが、ボウリング人口の減少や複合レジャー施設が進出した影響を受け来客数が減少。2011年ごろから収益が低迷し、2014年には1年以内に閉店する方針を決めていたが、その直後に盛岡市から国体・大会の会場としての協力依頼を受けた。一度は辞退したが、市からの強い要請を受けて閉店を延期。「地場企業として思いに応え、県内でボウリング競技を開催させたい」という思いから、老朽化したスコアモニターの液晶化などの整備を行い、国体・大会を迎えた。

 閉店後の施設の活用については現在検討中。同社の菊池甚成常務は「ボウリングや地域を取り巻く環境の変化が大きく影響したところもある。根強い愛好家の皆さんが多く、これまで続けてくることができた。34年間ご愛顧いただいた感謝を伝えたい」と話す。

 営業時間は11時~23時。

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