作家の斎藤純さんが「北の国から自転車宣言」-NPOの講演で

本人も盛岡市内で自転車ライフをおくる斎藤純さん。「ペダリストはペダルを踏みながらいろいろなことを考える人のこと」と話す

本人も盛岡市内で自転車ライフをおくる斎藤純さん。「ペダリストはペダルを踏みながらいろいろなことを考える人のこと」と話す

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 自転車社会と環境問題について考える講演「北の国からの自転車宣言」が12月12日、盛岡駅前の複合施設アイーナで行われた。ゲストスピーカーは小説家の斎藤純さん。斎藤さんは、盛岡市在住で自他共に認める「ペダリスト」。

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 講演は、主催の「いわてNPOフォーラム21」(盛岡市大通2、TEL 019-605-8271)が毎月開催する「NPOフリートーク」の12月の催しとして行われたもの。岩手県や盛岡市職員、NPO関係者ら約30人が参加した。

 日常的に自転車を移動手段として利用する斎藤さんは、12月に発行された著書「ペダリスト宣言!」を引用しながら地方都市で進むクルマ社会について触れ、「人口過密な都市部では今や自転車がブームになりつつあり、片道15キロぐらいなら平気で自転車通勤する『自転車ツーキニスト』も出現している。しかし、盛岡のような地方都市では、逆に自転車利用者が減ってクルマ通勤が増えている」と指摘。「でも、実は都会よりも盛岡のような(全国にある)地方都市が日本のスタンダードなはず。公共交通と連携しながら自転車社会を進めることで、環境問題も解決できるのでは」と話した。

 こうした現状を踏まえ「脱クルマ社会」ではなく「減クルマ社会」を提案。実際に斎藤さんら市民団体が進めている自転車通行用の路側帯や専用レーンの敷設、トランジットモール社会実験、各地で進められるベロタクシーを例に、社会インフラやまちづくりと一体になった「都市の自転車化」を訴えた。

 一方で利用者のマナーや法の不備についても触れ、「このまま自転車が増えても迷惑なだけ。マナーや利用の仕方を社会全体で考えながら普及させていくことが重要」とも。最後に斎藤さんは「環境問題は政治問題。マイバッグ、マイ箸、そして投票所に行くことで環境問題を解決したいもの」と話し講演を締めくくった。

 NPOフリートークは6月~2月の毎月第3水曜に開催。次回は1月16日に「盛岡市におけるLRT導入の可能性」をテーマに開催を予定している。

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