いわて生協、「エコひつぎ」を生協初導入-CO2大幅削減に

いわて生協が導入したエコ棺「ノア」。ベージュの布張りで、見た目は従来の合板製と変らない

いわて生協が導入したエコ棺「ノア」。ベージュの布張りで、見た目は従来の合板製と変らない

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 いわて生活協同組合(滝沢村土沢、TEL 019-687-1321)が運営する葬祭事業「セリオ」では、環境へ徹底的に配慮した「紙製ひつぎ(=エコひつぎ)」を導入している。11月17日から3日間、見学会を実施するなど、この秋より利用促進に努めている。

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 同生協では、2000年のISO14001取得以来、環境負荷を削減する取り組みを積極的に進めており、廃棄物の削減・分別の徹底、消費電力や業務用燃料の抑制による省エネなど、環境保全型社会の実現をめざした活動を推進している。

 こうした取り組みの中、葬祭事業でも環境への貢献ができないかという視点から、エコひつぎを今年の4月から導入した。

 ひつぎは東京にトライウォール社(東京都千代田区)が製造販売するエコフィン「ノア」で、全国の葬儀社などでもすでに導入されているが、生協の運営する葬儀会館での導入は全国初となる。同製品は、木製パルプを原料にした三層構造のダンボール製。従来の合板製ひつぎの3分の2の森林資源でつくることができるという。釘も使用しない。

 1回の火葬で灯油70リットルを使うとされる「従来品」に比べ、エコひつぎは燃焼時に要するエネルギーを50%低減させ、火葬時間を10分程度短縮できる。そのため排出されるCO2や他の有毒物質も3分の1に減らせるという。また、エコひつぎを利用すると、トライウォール社を通じて1架につき10本の木がモンゴルのセレンゲ県に植林する寄付されるという。

 同生協では、ほかにも「すす」が出ないという、パーム油製のロウソクやサトウキビの繊維から作られた会葬礼状ハガキを導入するなど、環境に配慮した事業経営に取り組んでいる。

 組合員サービス担当の小原里美さんは「葬儀というのは意外に環境への負担が大きい。葬儀にも環境への配慮としてエコを普及させたい」と話している。「見学会ではたくさんのお客様に来場していただいた。『ダンボール製』なので年配者には抵抗があるのではと思われたが、意外にも反応は良かった」とも。

 11月26日には「セリオホールみたけ」(盛岡市みたけ、TEL 019-648-9711)でエコひつぎの展示を兼ねた「仏事相談会」を開催する。時間は10時~15時。

いわて生活協同組合(COOP IWATE)トライウォール

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