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盛岡の吹奏楽団が20周年 演奏会でフィリップ・スパークさん作曲の新曲を初演

本番と同じ会場で練習を行うパシフィック・ブラス・オルケスタの皆さん

本番と同じ会場で練習を行うパシフィック・ブラス・オルケスタの皆さん

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 盛岡を中心に活動する吹奏楽団「PacificBrassOrquesta★(パシフィック・ブラス・オルケスタ)」が5月21日、都南文化会館大ホール(盛岡市永井)で定期演奏会「Pacific Brass Orquesta★ Concert2023 20th Anniversary」を開催する。

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 同楽団は2003(平成15)年に設立し、20周年を迎えた。名前の「パシフィック」は釜石市出身者で楽団を始めたことに由来し、当初の団員はわずか5人だったという。現在の団員は40人以上になり、毎年の定期演奏会や地元のイベント、コンクールなどで演奏を披露している。

 現団長の司東真子さんと今回の演奏会の実行委員を務める猪股貴裕さんは設立初期から団員として活動を続ける。「最初は楽器の人数も少なく、打楽器もいなかった。こんなに続くとは思っていなかった」と猪股さん。司東さんは「20年という長い月日があっという間に思える。楽団のモットーは『明るく、楽しく、それでいてウマい!』。それを続けてきたからこそ、今があるのだと感じている」と振り返る。

 今回の定期演奏会は20周年を記念する内容で企画。ブラスバンドや吹奏楽のための作品で世界的に知られる作曲家・フィリップ・スパークさんに委嘱した新曲「PACIFIC OVERTURE(パシフィック・オーバチュア)」を演奏する。フィリップさんの作品は楽団にとって思い入れのある曲が多く、特に東日本大震災の復興支援のために書かれた曲「陽(ひ)はまた昇る」に勇気をもらっていたという。そのことも伝えながら、メールでフィリップさんに依頼。すぐに快諾を伝える返信が届いた。

 司東さんは「20年も活動を続けられたのは、団員の力が大きい。20周年形に残るもので祝いたい、団員が喜び盛り上がるようなものを用意したいという考えでフィリップさんに連絡した。返事は来ないだろうと思っていたので、まさか受けてもらえるとは思わず驚いた。曲の難易度はとても高いが、演奏しがいがある」と意気込む。

 「PACIFIC OVERTURE」は華やかでキャッチーなメロディーが特徴の楽曲。金管楽器のファンファーレと木管楽器の絡みなど吹奏楽の魅力を感じられる作品となっている。演奏会は3部構成で、第1部では2019年の第15回演奏会を記念してジャズ作曲家・挾間美帆さんに委嘱した「マナナーンの秘宝」を有観客で初披露する。第2部は「PACIFIC OVERTURE」を含むフィリップさんの作品を特集、第3部は過去の演奏会の来場者アンケートでリクエストがあった曲を演奏する。

 猪股さんは「ジャズやディズニー作品の曲へのリクエストが多い。吹奏楽は広いジャンルでいろいろな曲を演奏できるのが魅力。1部と2部では吹奏楽の世界を楽しんでもらい、3部では観客の皆さんと一緒に盛り上がりたい。演者としても『やり切った』と記憶に残る演奏会になれば。吹奏楽の楽しみを存分に感じてほしい」と呼びかける。

 13時開場、14時開演。チケットは前売り=800円、当日=1,000円、小学生以下無料。都南文化会館ほか各種プレイガイド、電子チケット販売サイト「teket(テケト)」で取り扱う。

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