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盛岡町家で「森荘已池劇場」今年も 朗読に生演奏と人形の演技加えて

「生と死と」の稽古の様子

「生と死と」の稽古の様子

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 第5回森荘已池(もりそういち)劇場「生と死と」が12月15日と16日、「もりおか町家物語館」(盛岡市鉈屋町)浜藤ホールで行われる。

 「森荘已池劇場」は同館による自主企画。鉈屋町生まれで直木賞を受賞している作家・森荘已池の作品を演劇や朗読劇などの形で上演し、文学的偉業を顕彰する。作品中の会話文だけではなく、情景描写などの地の文まで全てせりふ化する「物語る演劇」という独特の手法で演劇化するのも特徴となっている。

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 今回は森が戦後初めて書き下ろした作品「生と死と」を朗読劇化。戦後間もない盛岡を舞台に、闇市で出会った復員兵と2人の子どもを中心に物語が始まる。朗読劇に生演奏や人形による演出を加えることで作品をより立体的に見せ、観客が楽しめる工夫を取り入れた。生演奏には楽器ではなく、植木鉢や竹、水の入ったワイングラスなどを使用。人形は今から約30年前に鉈屋町で発見された人形のレプリカを使う。

 同館担当者の八木絵里さんは「『生と死と』は、現在では読むのが難しい作品。ずしんと重さが伝わってくるタイトルだが当時の盛岡の光景が目に浮かぶような描写も多い。死ということだけではなく、残された人がどう生きていくかを考える物語でもある」と話す。

 上演に合わせ、同館文庫蔵1階「縁(ゆかり)の資料室」では、8日から27日まで「森荘已池の肖像展」も開催。直筆原稿や記録写真などの貴重な資料を展示する。時間は9時~19時(最終入場18時30分)。入場無料。

 八木さんは「今回はただの朗読劇ではなく、演奏と人形を加えたリーディングシアター。普通の演奏とは違った音響、人形を使った演技など楽しんでもらえるポイントがたくさんあると思う。盛岡、そして鉈屋町に深い関わりがある作家のことをもっと多くの皆さんに知ってもらいたい」と呼び掛ける。

 開演時間は15日が14時と18時、16日が14時(開場は各公演30分前)。料金は一般前売り=1,200円、学生前売り=1,000円(当日は各300円増し)。