岩手を題材にした漫画作品集シリーズ「コミックいわて」の第13巻「コミックいわて13（サーティーン）」が、3月22日に発売される。

　同シリーズは2011（平成23）年に第1巻を発売。達増拓也県知事の責任編集の下、岩手にゆかりのある漫画家らによる作品や、岩手を題材にした作品を収録している。現在は県のウェブ漫画配信サイト「コミックいわてWEB」に配信された作品を中心に、年1冊のペースで単行本化している。

　第4巻からは、巻数にちなんだ独自のタイトルを付けている。今回は13巻目あることから「サーティーン」と題し、表紙では岩手ゆかりの漫画家さいとう・たかをさんの作品「ゴルゴ13」とコラボレーション。三陸鉄道開業40周年を記念し、「ゴルゴ13」の主人公・デューク東郷がドラマ「あまちゃん」の聖地を訪れる様子が描かれている。県文化振興課の金亜希子さんは「これまではかわいらしいイラストの表紙が続いてきたので、渋く迫力もあるゴルゴ13とのコラボによって年齢層の高い世代や男性からも注目されているように感じる」と話す。

　収録作品数も巻数に合わせて13作品とした。「第13回いわてマンガ大賞」で大賞を受賞した為永江田（ためながえた）さんの「悪路王（あくろおう）」、大谷翔平選手を題材にした青木俊直さんの「オオタニサンの秘密」、盛岡じゃじゃ麺が登場する田中美菜子さんの「王子の幸せなお食事」など県内各地を舞台にした作品のほか、第2巻に収録されたさいとう・たかをさんの作品「雪やこんこ…」の再録、「さいとう・プロダクション」からのメッセージ入りイラスト、田中てこさんによる作品「さいとう先生との邂逅」といった、さいとう・たかをさんに関連した作品も収録する。

　金さんは「岩手の各地域の魅力が詰まった一冊。歴史や生活文化、自然などのさまざまなテーマが、漫画家の皆さんが持つそれぞれの視点を通じて描かれている。同じような題材でも、切り取り方の違いを楽しんでもらいたい」と呼びかける。

　A5判、192ページ。価格は800円。書店やインターネットで販売する。