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盛岡で「ふるさとの記憶」展-津波で失われた街を模型で再現

被災地の模型を指さしながら記憶をたどる

被災地の模型を指さしながら記憶をたどる

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 NHK盛岡放送局と「失われた街」模型復元プロジェクトが3月1日から、「ふるさとの記憶-いわて失われた街模型復元プロジェクト展特別展」をアイーナ(盛岡駅西通1)で開催している。

旗の一つひとつに、震災前の思い出や震災当日の状況が書き込まれている

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 同局は、津波で失われた町並みを模型で復元し、そこで営まれていた人々の暮らしの記憶を収集・保存する「『失われた街』模型復元プロジェクト」の活動に密着取材。「シリーズいわて“ふるさとの記憶”」を制作し、1年間に10回の放送をした。

 建築を学ぶ学生たちが航空写真を元に制作した白い模型に、その土地に住む人々が色を塗り、思い出を書き込んだ旗を加えて模型を完成させた。今回の展示会では番組で放送された岩手県内10カ所の模型、宮城県気仙沼市、福島県浪江町の模型を展示するほか、地域住民がこれまでの地域の思い出を語った「記憶のつぶやき」を冊子にまとめたものも展示する。

 同プロジェクトを監修した神戸大学槻橋修教授は「次のステップに進むために被災前の日常を思い出してもらえる機会になるのではないかと震災直後から準備を進めてきた。これだけ一堂に模型がそろうと、東北の皆さんがどれだけ豊かな文化を持っていたのか、すてきな日常を送っていたのかを感じる。これで終わりではなくて、豊かだった東北の沿岸部の状況を若い世代や新しい人たちにも伝えられるようにしていきたい」とオープニングセレモニーであいさつした。

 開催時間は9時~18時。入場無料。3月16日まで。

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