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近代の「美人画」83点を一堂に−岩手県立美術館にて
(2007年12月22日)
近代の美人画を一堂に会した「華麗な近代美人画の世界−培広庵コレクション−」が現在、岩手県立美術館(盛岡市本宮字松幅、TEL 019-658-1711)で行われている。主催は同館、朝日新聞盛岡総局、岩手朝日テレビ。同館での本格的な日本画展は今回が初めて。
同展では明治中期から大正、昭和初期までの近代に描かれた「美人画」を一挙に83点展示する。作品はすべて日本画のコレクションで知られる培広庵さんの蒐集・所蔵によるもので、上村松園や鏑木清方、伊東深水ら大正から昭和にかけて活躍した時代を代表する日本画家が名を連ねる。また、今回の展示では東京・大阪・京都・金沢と作品が生まれた4地域に分類したことで、各地の作風の違いも見せる。
同館の吉田尊子学芸員は「時代や世相によって変遷する女性のイメージが如実に表れているのが美人画の面白いところ。明治時代には伝統の上に新しい女性像が生まれ、大正末期から昭和初期にかけては、大正デモクラシーの影響から個性的な画家や作品が生まれた。それまでの保守的な日本画の枠組みから離れて、等身大の女性が描かれるようになったのもこの時期の特徴」と話す。
美人画の楽しみ方については、「例えば東京と大阪の当時のファッションセンスの違いを見比べてみたり、季節感に溢れた着物の柄や装飾品を見るだけでもぐっと親近感が湧いてくる。女性像が時代によって見事に変化する様子も比べてみては」(同)と提案する。
吉田さんによると美人画は、浮世絵美人が流行した江戸期には『美人絵』として庶民に親しまれており、実際に『美人画』という用語が用いられるようになったのは明治後半以降のこと。「時代ごとの風俗や大衆の好みを反映した優美な美人画もあれば、退廃的なムードの中に生身の女性の内面を映し出すものもある。同展では、そのような美人画の多様さを楽しんでほしい」(同)と話している。
会期中にはギャラリートーク(来年1月5日ほか2回)、美術評論家による講演会(1月26日)などの関連イベントも行う。入場料は、大人=800円、高校・学生=500円、小・中学生=300円。来年2月11日まで。
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