岩手県が提供する年賀状用フリー素材に、一関市に住む漫画家、飛鳥あるとさんの作品「ゴーガイ、岩手チャグチャグ新聞社」が採用され、話題を集めている。

わんこきょうだいの「虎舞」バージョン

　企画したのは同県の総合政策部。昨年は短角牛や岩手山、浄土ヶ浜など岩手の風景を画像にして無料ダウンロードサービスを行ったところ、予想以上の反響があったことから、今年も引き続き実施。県在住漫画家の作品を採用することで、昨年以上に岩手県をPRしたい考えだ。

　「ゴーガイ～」は、少女向け漫画誌「BE・LOVE」（講談社）に過去7回にわたって掲載されたシリーズ作。地方新聞の女性新人記者が孤軍奮闘する様子が、岩手町を舞台に描かれている。

　「作品を提供するきっかけは、作家、編集部も含めてこの作品を描き上げるのに岩手の方にお世話になったから」と話すのは同誌副編集長の岩間秀和さん。今年、岩手町・石神の丘美術館で行われた岩手に縁（ゆかり）のある漫画家の作品展で同作品が展示され、成功裏に終わったことも理由の一つだという。

　今回提供されるフリー素材は、県南地域の厳美渓にある名物だんご店「郭公（かっこう）だんご」や「座敷わらし」「わんこそば」の場面のほか、カラーの表紙を加えた計4カット8パターン。画像ファイルはJPGかPNG形式で、いずれも県庁ホームページから無料でダウンロードできる。

　さらに、今回は来年寅年を迎えることから、釜石地方の伝統行事「虎舞」の年賀状も公開。県のキャラクター「わんこきょうだい」とのコラボパターンも用意する。