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岩手県立図書館で能登半島地震を振り返る展示 関心を寄せ続け、日頃の備えを

I-ルームの一角に設けられた展示パネル

I-ルームの一角に設けられた展示パネル

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 岩手県立図書館(盛岡市盛岡駅西通1)4階「I-ルーム」で現在、「令和6年能登半島地震から振り返る-地震・津波から生き延びるための備えの今-」が開かれている。

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 同展は陸前高田市の「東日本大震災津波伝承館 いわてTSUNAMIメモリアル」で昨年7月12日~9月9日に開催されていた企画展を借りる形で開催している。能登半島地震の発生から1年が経過することに加え、今年1月17日で阪神・淡路大震災から30年を迎えることから、身近な災害である地震について改めて考えてもらおうと企画したという。

 岩手県立図書館の担当者・上杉莉奈さんは「能登半島地震から1年が経過したが、東日本大震災の時と比べてテレビや新聞などで報道される機会が少ないなと感じている。自分が住む場所から遠く離れた場所で発生した災害については、現地の様子や被災状況が分かりづらい。関心を寄せ続けることが大切だと思う」と話す。

 展示では能登半島地震の震度や規模、被害状況などを振り返りながら、地震や津波などの災害時に命を守る防災対策、地震発生時に取るべき行動、地震直後に取るべき行動について紹介する。地震発生時・地震直後の行動では、緊急地震速報や津波警報・注意報が発表された時の行動や、東日本大震災津波をきっかけに改善された津波警報の内容についても取り上げる。

 展示が行われている「I-ルーム」は東日本大震災を中心に、自然災害や防災に関連する本と資料をまとめた学び合いのスペースであることから、展示用パネルのそばには能登半島地震や阪神・淡路大震災をはじめとする地震や防災関連の図書を紹介するスペースを設けた。展示の期間が東日本大震災や熊本地震の発生日と重なることから、時期を合わせて紹介する図書を変えることも検討しているという。

 上杉さんは「1月13日にも大きな地震があり、津波注意報も出た。展示を通じて『そういえば、あの時はどうしていたっけ』『我が家の対策は大丈夫かな』『防災リュックの中身はどうだろう』など、日頃の備えについて考えるきっかけになれば。備えることで、自分や周りの人の命を守る確率を上げてほしい」と呼びかける。

 6月29日まで。開館時間は9時~20時。各月末と3月10日~16日、5月31日は休館。

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