雫石町「ひと雫の酒プロジェクト」酒米収穫へ 2月完成予定

収穫間近の田んぼの様子

収穫間近の田んぼの様子

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 雫石町の地酒を造る「雫石ひと雫の酒プロジェクト」は9月22日、酒米の収穫イベントを行う。

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 同プロジェクトは雫石町産の酒米と岩手山から流れる伏流水を使って、本格的な純米吟醸酒を作るもの。同町の新しい特産品を作ることで交流人口を増やし、日本酒の間口を広げることなどを目標に酒造りに取り組んでいる。今年2月からプロジェクトを応援する会員制のオーナーを募集し、先行予約を行ったところ県内外から多くの支援者が集まった。5月には田植えを行い、その後も継続的にイベントを行ったことや、フェイスブックページで田んぼの様子を知らせ続けたことでオーナーからの支持を集め信頼を深めた。

 同実行委員会会長の砂壁純也さんは「まだ完成していないものにお金を払ってもらうというのは不安も大きい。常に様子を知らせることで、遠くに住む人でも『一緒に育て、見守る』という気持ちを感じてもらいたかった」と話す。

 22日の稲刈りイベントは、田植えの際に手で植え込んだ部分を中心に、「バインダー」と呼ばれる機械や鎌などを使って昔ながらの方法で収穫を行う。稲刈りの後は食事会を設け、同町の食材を使用した芋の子汁やクマ肉のほか、三陸産のサンマなどを提供。台風で被害を受けた沿岸地域を支援し、同町だけではなく県内全体の魅力を知ってもらう試みとなる。定員は30人で参加枠は残りわずか。現在、ホームページとフェイスブックで申し込みを受け付けている。参加費は大人=4,000円、中学生以下=2,000円。

 収穫した酒米は「廣田酒造店」(紫波町)によって仕込みに入る。日本酒の完成は2月の予定で、季節ごとに「生酒絞りたて」「夏酒」「ひやおろし」の3種類がオーナーへ届けられるほか、道の駅「あねっこ」などで販売。同25日にはお披露目イベントも予定している。

 砂壁さんは「酒米の状態を見て、造ってみるまで分からないが、きっとおいしいお酒になるはず。ドキドキしながらもう少しだけ一緒に待っていてほしい」と呼び掛ける。

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