盛岡の旧酒蔵を振り返る「心の酒です。岩手川展」昭和の情景とともに

昭和を再現した展示スペースで当時の情景を感じなら岩手川ゆかりの品を見られる

昭和を再現した展示スペースで当時の情景を感じなら岩手川ゆかりの品を見られる

  • 34

  •  

 もりおか町家物語館(盛岡市鉈屋町)大正蔵で4月3日、「心の酒です。岩手川展」が始まった。

今回の展示で最も古い「藤政宗」の看板を提供した星川さんと館長の長内さん

[広告]

 昨年7月に旧岩手川酒造鉈屋町工場を改装オープンした同館。「岩手川の醸造の歴史展示をしてほしい」との市民の声から同展を企画した。1872(明治5)年創業の岩手川酒造は2006(平成18)年に廃業した。 

 2階の「大正蔵」には酒蔵を改装した展示スペース、昭和の町並みを再現した「時空(とき)の展示室」には、1斗瓶や看板、ラベル、販促品など約300点の岩手川酒造ゆかり品を並べる。会場には、岩手川のCMソング「岩手川の唄」が流れ、懐かしみながら口ずさむ人の姿も見られた。展示品は、蔵に残っており盛岡市が保管していたものや、個人で保管していたものなどを探し集めたという。

 岩手川酒造の前身「関口酒造」で製造していた清酒「藤政宗」の看板も展示する。同看板は浜藤酒造と改名する明治27年以前の物という。保有する星川克巳(かつみ)さんは「現在を知るためには古い物を知るところから始めなければとの思いで、いろいろなものを集めてきた。皆さまに見てもらって盛岡の歴史について知ってもらいたい」と願いを込める。

 同館館長の長内(おさない)努さんは「星川さんの看板が今回の展示で一番古い物になりそうだ。昭和の町並みを再現した展示室では、岩手川があって酒づくりをしていた時代を感じながら振り返ることができる。ぜひ一度足を運んでもらえれば」と呼び掛ける。

 開催時間は9時~18時30分。入場料は一般=300円、小学生=150円。7月12日まで。

  • はてなブックマークに追加
エリア一覧
北海道・東北
関東
東京23区
東京・多摩
中部
近畿
中国・四国
九州
海外
セレクト
動画ニュース