「漆DAYSいわて2018」が11月23日・24日、いわて県民情報交流センター「アイーナ」(盛岡市盛岡駅西通1)で行われる。
日本で随一の漆産地である岩手県の漆文化の魅力を発信し、国産漆の状況などについて広く関心を持ってもらおうと昨年スタートしたシンポジウム。目的の一つには県民に向け、岩手が漆の産地であることや、漆製品が県内で製造販売していることを広くPRすることもあった。全国への情報発信も積極的に行い、今年10月には東京で「いわて漆DAYS2018in東京」も開催している。
昨年は県内からの来場者が多く、会場内で漆を採取する道具の展示やその過程を紹介する動画の放映を行ったところ、熱心に見ていく人もいたという。県産業経済交流課の佐々木琢磨さんは「県外に向けたPRも行っているが、県内での認知度もまだまだ低い」と話し、「皆さんからよく言われるのは、漆器は扱いが難しく高価であるということ。普段使いもでき、環境にも優しく、長い間愛用できるものだということをもっと伝えていきたい」と意気込む。
今回のシンポジウムは、漆の研究を行う「日本漆アカデミー」と連携し、「漆サミット2018in岩手」と同時開催。23日には重要無形文化財「蒔絵(まきえ)」保持者の室瀬和美さん、日光社寺文化財保存会の佐藤則武さんによる基調講演が行われる。期間中は漆に携わる専門家などによるトークイベント、漆を使ったワークショップ、県内事業者による漆器の展示販売、全国の漆器展示も行い、専門的な分野から初心者向けの分かりやすい内容まで幅広く漆に関して紹介する。
佐々木さんは「漆は塗装材や接着剤にも使われる素晴らしいマテリアル。岩手が国内随一の漆産出県であること、そして県内で作られる漆器のことをもっと知ってもらい、県民から県外の人へ伝えてほしい」と来場を呼び掛ける。
開催時間は23日=10時~17時、24日=10時~16時。入場無料。ワークショップへの参加は参加費が必要。ワークショップの事前申し込みとイベント内容に関する問い合わせは「漆DAYSいわて2018事務局」(TEL 019-625-1342)まで。