![夏のお化け屋敷の会場となる浜藤ホール](https://images.keizai.biz/morioka_keizai/headline/1739421197_photo.jpg)
もりおか町家物語館(盛岡市鉈屋町)が現在、夏に開催する「町家のお化け屋敷」に向けた関連事業に取り組んでいる。
同館のお化け屋敷は2015(平成27)年に始まり、夏の恒例イベントとして多くの市民から親しまれている。昔懐かしい昭和時代のお化け屋敷を再現する企画から始まり、突然脅かすような演出は避ける一方、「平成から令和に年号が変わる」「コロナ禍でマスクを身に着ける機会が増えた」といった時事的なテーマを盛り込み、毎回スタッフらが工夫を凝らして恐怖の空間を作り上げている。
昨年は同館の開館10周年を記念し、歴代最長ルートのお化け屋敷とした。「長くて入り組んでいて、暗さもあったので、途中で道が分からなくなって戻ってくる人や、助けを呼ぶ人もいた」と館長の盛合なおとさん。「物陰から大きい音や動きで急に脅かしてくるお化けや、追いかけてくるようなお化けは出さないと決めてきたので、『これくらいがちょうど良いいい』『子どもと一緒に楽しめる』という声があってうれしい」と話す。
11年目に入り、今年は新しい一歩を踏み出そうと、市民と一緒にお化け屋敷を作る企画を立ち上げた。現在は、町家で会いたいお化けのイラストと「盛岡の怖~い話」を募集している。お化けのイラストは、お化け屋敷に来場することが多い子どもたちを対象に、会ってみたいオリジナルのお化けや妖怪のイラストを募る。集まったイラストから複数点の受賞作品を選び、作品を基にした立体人形を制作し、お化け屋敷の会場で展示する。
「盛岡の怖~い話」は年齢問わず、盛岡で起きた怖かった実体験を1200字以内で募集。集まった話から受賞作を選び、朗読会で上演するほか、タウン誌「街もりおか」に掲載する。
盛合さんは「お化け屋敷、みんなで作れば、より怖い。『もうお化け屋敷の話?』と思うかもしれないが、子どもたちがどんなお化けを考えてくれるのか、怪談話が多いといわれている盛岡でどんな話が集まってくるのか、今からとても楽しみにしている」と応募を呼びかける。
募集要項と応募シートをウェブサイトに用意する。3月15日締め切り。