1,000人以上の岩手に縁のある歴史的人物を収録した「岩手人名辞典」(新渡戸稲造基金)が6月下旬、発行された。
著者は同基金企画部長の藤井茂さんと岩手の歴史を研究する浦田敬三さんの2人。盛岡タイムスに勤めていた藤井さんが1988年に、岩手に縁のある人物の「生・没」を1年365日に当てはめた「いわて人物ごよみ」を出版したのをきっかけに、20年をかけて当時の3倍以上に当たる1,150人分を収録。文学者や芸術家、政治家、外交官、軍人などを、岩手に生まれた岩手県人、他道府県出身で岩手に縁のある日本人、岩手に来県するなどした外国人の3つに分類した。資料は古書店で集めるなどして2人で持ち寄り、藤井さんがパソコンに書きためた。
「岩手には全国に名の通った有名人が多く、新渡戸稲造や宮澤賢治など、(他県の人でも)パッと5人ぐらいの名前は出てくるはず。そういった県は地方では少ない」と話す藤井さん。「出身地や学歴、職業、功績はもちろん、巻末にはわかる限り故人が眠るお墓のある寺を明記した」とアピールする。「散策がてら、お墓巡りに利用してみては」とも。
体裁はA5判335ページ。発行部数は1,000部。定価は3,150円。県内の東山堂書店各店で販売する。