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「チャグ馬共同馬主プロジェクト」が5年目へ 今年は矢巾の取り組みも応援

農耕馬の繁殖飼育を行う矢巾町の白沢さん(東京チャグチャグ馬コ提供)

農耕馬の繁殖飼育を行う矢巾町の白沢さん(東京チャグチャグ馬コ提供)

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 滝沢市から盛岡市まで華やかな装束をまとった馬が練り歩く伝統行事「チャグチャグ馬コ(うまっこ)」を東京から応援する「東京チャグチャグ馬コ」が現在、同行事に参加する農耕馬の飼育費などを募る「チャグチャグ馬コ共同馬主プロジェクト2023」を行っている。

矢巾町で2頭の農耕馬を飼育する山本さん(東京チャグチャグ馬コ提供)

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 2019(平成31)年に始まり、5年目を迎えた同プロジェクト。クラウドファンディングを通じて支援金を募り、一定金額を支援した人へ「共同馬主カード」を発行し、支援している馬との触れ合いや、馬を飼育する牧場・農家との交流ができる仕組みとなっている。現在は、「伯鈴(はくりん)」と「昇馬姫(しょうまひめ)152」の2頭を支援している。集まった支援金は牧場や農家へ届けられ2頭の餌代や医療費などに役立てられるほか、伝統馬事文化の保護への支援にも使われる。

 5年間の活動のほとんどは新型コロナ禍に見舞われ、チャグチャグ馬コも2年中止が続いた。「東京チャグチャグ馬コ」代表の斎藤正信さんは「チャグチャグ馬コが開催されなくても、困難な時だからこそできることが大切だと考えてきた。チャグチャグ馬コがない間も馬たちは生きている。馬を守るためには費用がかかり、負担が大きい。馬がいなくなればチャグチャグ馬コもなくなる。伝統行事を後世に残していくため、前を向いて活動してきた」と振り返る。

 今年のプロジェクトでは、矢巾町のチャグチャグ馬コの応援にも挑戦する。馬の飼育者やチャグチャグ馬コの装束所有者などによる「南部盛岡チャグチャグ馬コ同好会」は滝沢・盛岡・矢巾の3つの支部があるが、チャグチャグ馬コの行進ルートに矢巾町は含まれていない。町内では2軒が農耕馬の飼育に取り組み、行進にも参加している。

 東京チャグチャグ馬コでは、同好会側からの「行進で通らない矢巾町で何かできないかというのが以前からの課題」という話や、同町の職員や町内で馬を飼育している人の「町内でチャグチャグ馬コのパレードをする案がある」というアイデアを知り、パレードの実現に向けて応援することを決定。今回のプロジェクトで集まった金額の一部を同好会矢巾支部への支援に充てる。

 矢巾町でのパレードは4月29日を予定。同日には町内の徳丹城公園でチャグチャグ馬コとの触れ合いも行われる。斎藤さんは「残念なことに、チャグチャグ馬コに矢巾の馬が参加していることはあまり知られていない。盛岡や滝沢の皆さん、岩手の皆さん、全国の皆さんに矢巾の馬のことを知って、盛り上げてもらえたら。そして矢巾のチャグチャグ馬コたちに会いに来きて」と呼びかける。

 支援はクラウドファンディングサイト「Good Morning」で受け付ける。1口3,000円から。6,000円以上で「チャグチャグ馬コ共同馬主カード」を発行し、金額に合わせた返礼品を用意する。目標金額は100万円。5月12日まで。

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