岩手県は1月22日、県公式LINEアカウント「岩手県-新型コロナ対策パーソナルサポート」のメニュー画面のデザインリニューアルを行った。
昨年4月に開設し、新型コロナウイルス感染症に関する最新情報や毎日の遺伝子検査(PCR検査)の結果速報などを発信している同アカウント。今回のリニューアルは、若年層の取り込みをターゲットに、感染症対策への興味・関心を高め、意識・行動の変容のきっかけにすることが狙い。
加えて、イベントなどの縮小や中止の影響により、文化・芸術分野では「表現の場」が減少していることにも着目。デザインの制作は、盛岡情報ビジネス&デザイン専門学校の学生らが授業の一環として取り組み、県内の学生と連携して行うことで「表現の場」の創出にもつなげる。
デザインの制作は昨年11月にスタート。学生がチームに分かれてメニュー画面などのデザイン案を提案し、県の担当者と教員らが行う最終選考の結果、3つの候補を選出した。その後、LINEアカウントを通じて利用者を対象にした投票を行い、デザインを決定した。
採用されたデザインは「思いやりの心を大切に」をテーマに、コロナ禍の中で少しでも明るく前向きになれるようなイメージで制作されている。このほか、ワンクリックで感染拡大地域を確認できるリンクや、感染防止対策に向け利用施設などの登録ができるサービス「もしサポ岩手」で使用するQRコードリーダーの起動機能も追加。検査・患者情報や各種支援策といった重要な情報にもよりアクセスしやすいようになっている。症状がある場合の相談・受信までの流れも確認でき、ワンタッチでの電話相談も可能となった。
デザインのリニューアルを通じて、若年層を中心とした多くの人が情報発信を行うSNSへ興味を持つことで、県民一丸となった感染症対策の推進につなげる。
県医療政策室の担当者は「ワクチンの接種など、県民全体が動く場面がこれから出てくると、皆さん一人一人が最新情報に意識を向けることが大切になる。LINEアカウントをはじめ、定期的な情報発信を行っているので、県民の皆さんに関心を持ってもらい、一丸となってこれからも予防を続けてもらえれば」と話す。