鶯宿温泉の応援マガジン「ホケキョ」(発行=雫石町)が3月1日、発行された。
同誌は「とっぱらい無料号」と題したフリーペーパーで、同町で「雫石町応援マガジン tantan」を発行する「ジプシー編集工房(長山狼沢)」が編集。かつて名湯と言われたひなびた温泉街の「リアルな今」を温かみのある写真とユーモアを交えた文章でまとめた。
巻頭記事では「美人女将」のプライベートに迫ったほか、旅館に置かれる「剥製(はくせい)」やどの温泉宿にもある「朝ごはん」にスポットを当てるなど、奇抜な企画が並び、すでに一部の雑誌編集者の間で絶賛、話題になっている。
「手に取って、読んでもらうことを心がけた結果がこれ」と話すのは、県外からの移住者で写真と編集を手がけた写真家の奥山淳志さん。「やや飛び道具的な企画を盛り込んだが、温泉街の人たちにとってはあまりに日常過ぎて『気づかなかった良さ』みたいなものが、逆に旅人にとっては魅力があるもの。ゴージャスな温泉旅館が目立つ一方、どこにでもあるこういった温泉街では『適度な寂れ感』に大切な観光資源が眠っている」と話す。「一見バカみたいなことも、ユーモアのオブラートに包めば読んでもらえるはず」とも。
体裁はB5判、46ページ。同誌は現在、鶯宿温泉の旅館やホテル、民宿に配布されるほか、今後は町外でも配布する予定。問い合わせは雫石町商工観光課(TEL 019-692-2111)まで。