盛岡八幡宮への道を手作りキャンドルの光で照らしだす「第2回八幡ともしび横丁」が2月8日、開催される。
盛岡の冬の風物詩となっている「もりおか雪あかり」の開催に合わせ、昨年スタートした同イベント。八幡宮への参道にもなっている、八幡町の通りに面したリノベーション施設「八藝館(はちげいかん)」で、キャンドルの展示販売などを行っていた作家が発案し、施設の管理人である及川淳哉さんや地元有志らが協力して準備を進めた。
「盛岡八幡宮」は雪あかりのサブ会場にもなっているが、来場者の数は少ない。企画の背景には、その状況を改善し、地域活性化につなげようという思いもある。「八藝館」から八幡宮への約350メートルの道を、参加者らとともに作ったキャンドルを並べて火をともすことを目標にしている。
昨年は予想以上の盛況で、近隣住民からも好評だったという。及川さんは「本当に美しい景色だった。いろいろと大変なこともあったが、あの景色を見た時に頑張って良かったと感じた。何よりも、八幡町で暮らす皆さんからの『ありがとう』や『またやってほしい』という声がうれしかった」と振り返る。
当初から長く継続していく計画。キャンドルは「八藝館」で開くワークショップで製作し、前回の分に足しながら毎年キャンドルの数を増やしていく。「キャンドルを作ってくれた人全員が主役」というテーマは前回と同様だが、今回はキャンドル作りの担当者や運営メンバーなどは変更。主要メンバーが欠けることで継続が困難になる状況への対策や、誰か一人へ負担がかかる状況の回避、「みんなが主役になれる」というテーマの強調なども図っている。
キャンドル作りワークショップは1月1日にスタート。今回は「KUWAnoMORI蝋燭(ろうそく)店」と「ココロキャンドル」の2人の作家が担当する。製作するキャンドルは瓶入りで、ワークショップの参加者らは瓶にイラストやメッセージを書き込み、そこへ溶かしたろうを流し込む。瓶入りのキャンドルは風の影響を受けにくく、長時間燃え続ける。今年初めての人はもちろん、昨年は参加できなかった人、昨年参加した人もキャンドルの製作に訪れているという。
イベント当日はワークショップでキャンドルを作った参加者らが自分のキャンドルを持ち寄り、火を灯す。当日参加が難しい場合はキャンドルを預かることも可能。昨年作ったキャンドルを持っている人にも忘れずにキャンドルを持って来てほしいと呼び掛けている。
「ありがたいことに協力者がいることで続けられる。昨年の悪い部分は改善し、良い部分は活かしながら当日に挑みたい」と及川さん。「『ともしび横丁』はみんなで作るイベント。今年も皆さんが作った明かりで、八幡町に火をともしたい。皆さんの優しい気持ちと力を貸して」と呼び掛ける。
キャンドル作りワークショップは1つ500円。イベント当日まで行い、事前予約などは不要。スケジュールはフェイスブックページに掲載する。当日は17時から点灯予定。