![展示入口の「ジブリのバー」で来場者を出迎えるトトロ](https://images.keizai.biz/morioka_keizai/headline/1575262831_photo.jpg)
岩手県立美術館(盛岡市本宮)で企画展「ジブリの大博覧会~ナウシカからマーニーまで~」が、11月30日に開幕した。
スタジオジブリの設立から約30年間の歩みを、3000点を超える資料と共に体感できる同展。全国各地を回る巡回展で、東北での開催は盛岡が唯一となる。これまでのジブリ作品がどのように生まれて世に出ていったのかを、未公開を含む膨大な制作資料や公開当時のポスター、チラシ、グッズなどの広告宣伝物などと共に紹介する。
展示は「ジブリのバー」と呼ばれるエリアからスタート。「スタジオジブリ」内にある休憩所と同じように仕立てられ、バーカウンターではトトロが来場者を迎える。次のエリアからは、歴代25作品のポスターが並び、キャッチコピーやロゴなどが完成するまでのやりとり、採用されなかったデザイン案などの資料と共に、ポスターができるまでの流れも紹介するほか、鈴木敏夫プロデューサーの机を再現したコーナーや、宣伝広告の展示が続く。「ジブリの倉庫」エリアには、映画館などに置くチラシやパンフレット、ロビーカード、バナー、作品のグッズなど貴重な資料が並び、大きな「ねこバス」も来場者を待ち受ける。
展示の後半は、「スタジオジブリの空とぶ機械展」と「風の谷のナウシカ王蟲(オーム)の世界」。「空とぶ機械展」は、「天空の城ラピュタ」や「紅の豚」などの作品に登場する空を飛ぶ機械などを模型やデザイン画などで紹介。東日本初登場となる「王蟲の世界」では、「風の谷のナウシカ」に登場する「腐海(ふかい)」を表現し、「王蟲」をはじめとする劇中に登場する虫たちの巨大な模型が立ち並ぶ。
スタジオジブリの青木貴之プロデューサーは「皆さんそれぞれに思い出の作品があると思う。ポスターを眺めながら、『映画館に行った』とか『誰と一緒に見た』とか、いろいろな記憶を掘り起こしながら楽しんでもらいたい。東北では唯一の開催なので見逃しのないように、たくさんの人に足を運んでもらえればうれしい」と呼び掛ける。
開館時間は9時30分~18時。休館は祝日(1月13日、2月10日)を除く月曜、12月30日~1月1日、1月14日。観覧料は、一般=1,500円、高校生・学生=900円、小・中学生=500円。来年2月16日まで。