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防災とジェンダーをテーマに防災講座 誰もが安全に過ごすための知識を

防災連続講座のポスター

防災連続講座のポスター

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 もりおか女性センター(盛岡市中ノ橋1)が9月28日から、防災連続講座「ボウサイ×ジェンダー 備えておきたい『コト』と『モノ』」を開催する。

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 同センターでは毎年テーマを設けて防災講座を行ってきた。今年のテーマは「防災とジェンダー」。災害は全ての人の生活を脅かす一方で、性別や年齢、障害の有無などによって受ける影響が異なる。今回の講座では災害時に誰もが安全・安心に過ごす環境をつくるために必要な知識や考え方などを講義やグループワーク実践演習を通じて学ぶ。

 担当者の吉田香那子さんは「例えば、避難所の運営は男性が中心となり、女性や子どものニーズや意見が反映されづらい例がある。こうした課題を解消するには、平時から意識することや知識を身に付けて備えておくことが大切」と話す。

 講座は9月28日、10月5日・19日の全3回。1回目は盛岡市危機管理防災課の職員ともりおか女性センターの職員を講師に、それぞれ「発災から3日間を乗り切るために必要なこと」と「ジェンダー視点の防災」と題して講義を行う。2回目はグループワークで、防災グッズなどを詰めた「防災ボトル」を作りながら、性別や年齢によって異なる備蓄や避難所での過ごし方などについて考え、意見交換などを行う。3回目の実践演習では防災食作りに挑戦。オムライスやミルクヌードルなどを作り、試食する。

 多くの人に参加してもらおうと、対象者は「テーマに関心のある人」とし、家族でも単身でも参加できるようにした。1回目は公開講座とし、1回目のみの受講も可能。3回目は小学生以上の子どもを連れて参加できる。

 「同じ防災ボトルでも、人によって詰めるものは違う」と担当者の畑中霞奈さん。「互いに何が必要なのかを知ることで、災害が起きた時に『そういえばこういうものも必要だよね』と自分以外の誰かに役立つ考え方ができると思う。防災食を作ることも、年齢や性別に関係なくいざという時に役立つ知識になる」と話す。

 盛岡市内では8月27日の夜に局地的な大雨が降り、被害を受けた地域もある。もりおか女性センターがある地域にも避難指示が出されていた。「発生したその時にどうにかする防災するではなく、生活の延長で備える防災にしてほしい」と吉田さん。「避難が必要となった時、避難所には日常生活と同じくいろんな人がいて、必要な物事は人それぞれで違うことを知り、日頃から意識してもらうきっかけになれば」と呼びかける。

 開催時間は10時~12時(3回目は13時まで)。参加無料。定員は公開講座のみ=30人、全3回の連続受講は=20人。申し込みはもりおか女性センターウェブサイトのフォームと電話(019-604-3303)で受け付ける。

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