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小中学生向けの盛岡城跡石垣修復現場見学会 長い歴史と人々の技術を学んで

5月25日に始まった石垣の積み上げ工事の様子

5月25日に始まった石垣の積み上げ工事の様子

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 小中学生を対象とした市内の史跡・遺跡の見学会「もりおか史跡・遺跡めぐり」が9月2日、盛岡城跡三ノ丸石垣修復現場で開催される。主催は盛岡市遺跡の学び館(盛岡市本宮)。

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 同館では毎年、市内に所在する遺跡や史跡を実際に訪れ、現地で解説などを行う見学会を開いている。今年は国指定史跡・盛岡城跡の三ノ丸北西部石垣で行われている修復工事の現場を見学してもらう。

 三ノ丸北西部石垣は経年変化や地震などの影響を受け、石垣の一部がせり出すなど崩壊の危険性が高まっていたため、市が2021年度から修復工事を開始。この部分の修復工事は1705年以来、約300年ぶりとなる。石垣がせり出した原因の調査などを行いながら本年度から14段343個の石を解体。5月に石垣を再び積み直す工事が始まった。

 修復に当たっては、不安定な状態となった石垣を修理するとともに、オリジナルの石垣を残すことや現代の技術を使って可能な限り当時のままに再現することを大切にしながら作業を進めているという。子どもたちが現場に立ち会うことで、長い歴史や当時の人々の技術について目を向けるきっかけにつなげる。

 当日は、修復現場の解説のほか、作業を行う職人との交流、石を割る体験、石垣の裏に詰める石「栗石(ぐりいし)」への名前の記入など予定。工事現場の状況によっては内容を変更する場合がある。参加者へ動きやすい服装や履き慣れた靴での参加、熱中症など体調への注意を呼びかけている。

 学び館の担当者は「石垣の修復について知らない人も多い。これから文化財を未来へ引き継いでいく立場にいる子どもたちにも修復の現場と歴史に触れてもらえれば。盛岡の史跡や遺跡に興味を持ってもらえるとうれしい」と話す。

 9時30分集合、10時見学開始、12時終了予定。参加費は28円(保険料として)。参加には申し込みが必要で、8月18日10時から電話(TEL 019-635-6600)で先着順に受け付ける。小学生は要保護者同伴。定員は20人(保護者含む)。

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