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文京区の学生が盛岡のイチゴを使ったケーキを考案 幸せあふれるアイデアで

学生のレシピを基に商品化したケーキ。くす玉を割ったようにようにソースがあふれる

学生のレシピを基に商品化したケーキ。くす玉を割ったようにようにソースがあふれる

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 盛岡市と東京都文京区の友好都市提携を契機とした「文京区学生と創るアグリイノベーション事業」の一環として、盛岡市産の夏イチゴ「すずあかね」を使った「夏苺(いちご)のピニャータケーキ by すずあかね」が7月28日に商品化された。

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 市は2019(平成31)年2月に文京区と友好都市提携を締結。その後、2021年から区内の4つの大学と連携し、フィールドワークなどの研究・連携活動を通じた玉山地域の農業資源の掘り起こしと、大学の知見をいかした農業の発展を目的とした産学官連携事業「文京区学生と創るアグリイノベーション事業」に取り組んでいる。

 同事業で連携する東洋大学経済学部総合政策学科澁澤ゼミと市は、「新規就農の農業経営体から見る、多角化経営の分析と将来展望について」を研究テーマに、2021年4月に渋民地域で営農開始した「玉山うるおいイチゴ園」へ伴走型の支援を行ってきた。その一環で、同園で生産する夏イチゴ「すずあかね」を多くの人に知ってもらおうとレシピコンテストを開催し、市内で営業する店舗を持たないスイーツ店「川村商店」の協力で最優秀作品を商品化してきた。

 今年はゼミ生から46レシピの応募があり、5つのレシピが1次審査を通過。7月24日に2次審査が行われ、玉山うるおいイチゴ園の園長・菊地潤さんや川村商店のオーナーパティシエ・川村浩さんら5人の審査員が、味や見栄え、普及性などの基準で審査した。

 最優秀賞に選ばれたのは、小笠原奈保さんの「贅沢(ぜいたく)すずあかねのピニャータケーキ!」。ピニャータケーキはケーキの中に菓子や果物が入っていて、切るとあふれ出てくるケーキのことで、ピニャータはメキシコの祝い事で使われるくす玉のようなものを意味する。中心に穴が開いたシフォンケーキを使い、穴の部分に刻んだイチゴと生クリームを入れ、イチゴソースでふたをすることで、フォークを入れるとイチゴやクリームがあふれ出る。小笠原さんはレシピについて「甘いシフォンケーキとクリームは、酸味の強いすずあかねの特性を存分に生かせる。あふれるイチゴとクリームで幸せな気持ちになってもらえるようにした」と話す。

 商品化に当たり、イチゴソースでふたをするアイデアやイチゴの葉をイメージしたピスタチオを散らすアイデアはそのままに、ホールケーキ状だった形をカップケーキサイズにアレンジ。市内の園芸・産直「Mファーム」(本宮)と、神子田朝市の川村商店ブースで限定販売する。

 市玉山総合事務所産業振興課の担当者は「甘いシフォン部分とすずあかねの爽やかなピューレが引き立て合う見事なバランスの作品。食べて楽しんでもらえるとうれしい」と呼びかける。

 価格は400円。販売期間は8月31日まで。

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