「ベアレン醸造所」(盛岡市北山1)と障がい者アートの商品化などを手がける福祉実験ユニット「ヘラルボニー」がコラボレーションしたオリジナルビールギフトが11月21日、発売された。
両者のコラボは2度目。今回はヘラルボニー側の提案を受けて企画したという。前回はビールのラベルにヘラルボニーのアートを取り入れたが、「地域で育まれたものを外へ発信しよう」というコンセプトが互いに合致したことから、誰かに贈ることもできるギフトの形でのコラボに決めた。
ギフトに入るオリジナルビールは、瓶をアートで包むスタイルに初挑戦。デザインは盛岡市の「homesickdesign」が手がけた。釜石市出身の小林覚さんが描いたアートをプリントした包装紙で、ラベルが貼られていない瓶を包む仕様とした。ベアレン醸造社長の嶌田洋一さんは「瓶を包むのは正直言って大変な作業ではあるが、良いものを作り、相手へ伝えるという点ではひと手間かけることが大切だと思う。包みを開く楽しさも感じてもらいたい」と話す。
ビールには今年採れた遠野市産の「IBUKI」という品種のホップと、雫石町の若手生産者「しずくいしホップチャレンジ」が栽培した同町産のホップを使用。収穫後に乾燥させないフレッシュホップのみずみずしい香りが特徴で、飲み口が軽く、癖の強くないビールに仕上げた。
「贈り物として親しみを持ってもらいやすく、ギフトとして特別感もあるビールにしたいと考える中で思い付いたのがフレッシュホップのビール。今年収穫したホップを使っているので今しか飲めない特別感もあり、クラフトビールになじみがない人でも飲みやすい仕上がりになっている」と嶌田さん。コラボギフトでのみ購入できるビールのため、自分のために購入するファンも多いという。
嶌田さんは「誰かに贈り物をするとき、お土産を持って行くとき、地元で親しまれているものを選んでもらえたらうれしい。岩手にはすばらしいものがあるぞ、と伝えるのにこのギフトを使ってもらえれば」と呼びかける。
価格は、コラボビール8本セット=6,190円、コラボビール4本・「THE DAY」トラッドゴールドピルスナーとイノベーションレッドラガー各3本のアソート10本セット=6,400円。工場直売所とウェブショップで取り扱う。