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新しい盛岡バスセンター開業 地域交通と交流の拠点へ期待集まる

10月4日に開業する新盛岡バスセンター外観

10月4日に開業する新盛岡バスセンター外観

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 新盛岡バスセンター(盛岡市中ノ橋通1)が10月4日に開業した。

東棟1階のバス待合室部分

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 旧盛岡バスセンターは老朽化などを理由に2016(平成28)年に営業を終了。2017(平成29)年2月末に解体工事が終了した。跡地は市が取得し、再整備が始まるまでの間、一部を地元住民らによる団体に無償貸与。「SIDE-B(サイド・ビー)」という愛称で市民広場やイベント会場として活用してきた。

 新しい盛岡バスセンターは昨年7月に着工。今年6月に開業日が10月4日、バスの乗り入れは5日の始発便から始まることが発表された。バス乗り場や待合室などのバスターミナル部分は市が、飲食・物販などの複合施設は施設を所有・管理する盛岡ローカルハブが整備費を負担している。

 新バスセンターは3階建て。2階までは西棟・東棟に分かれ、東棟は1階にバスターミナルとマルシェ、2階にフードホール、西棟は1階にバス待合室と発券・案内窓口、2階には市が運営する子育て支援センター「あそびの広場」が入居する。3階部分はホテルや温浴施設などが入る。

 バスターミナルはロータリー式で5つの乗り場を設ける。東棟1階のマルシェには、「福田パン」や「阿部魚店」のほかハンバーガー店や和カフェなど6店が並ぶ。東棟2階のフードホールには「ベアレンビール」の直営レストランのほか飲食店4店が入る。飲食スペースの大きな窓からはバスセンター前の交差点を見下ろすこともでき、旧バスセンターの外壁に取り付けられていたロゴ看板も取り付けられている。

 3階の「HOTEL MAZARIUM」は全34室で、障がい者アートの商品化などを手がける「ヘラルボニー」が内装を担当し、ラウンジ部分にはジャズピアニスト・穐吉敏子さんのミュージアムを併設。温浴施設「KANAN SPA」は宿泊客以外も利用でき、大浴場やフィンランド式サウナを備える。

 施設の内装には地元産の木材が使われ、3階ラウンジには市民が参加するワークショップで製作されたシラカバの木のアートウオールが飾られている。ワークショップの開催に関わった佐々木大さんは「バスセンターの整備については、地元市民が大きく関わり続けてきた。このアートウオールもその一つ。これから先、施設がどのように使われていくかワクワクしながら見守りたい」と話す。

 開業前に行われた内覧会には地元住民など約30人が参加。中には跡地活用に関わった地元商店街有志の姿も見られた。その一人である大石仁雄さんは「解体からSIDE-Bの運営を経て、ようやくという感じ。さまざまな機能が加わり、地元住民、バス利用者、県外から訪れる人がバスセンターで交わる。地域交通だけではなく交流の拠点になることに期待したい」と話す。

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