盛岡国際交流協会が現在、盛岡の魅力などについてアルファベット順でかるた風に紹介する「MIRAもりおかカルタ」をインスタグラムに投稿している。
同協会は昨年、インスタグラムアカウントを開設し、日本語と外国語を交えた情報発信を続けている。その中で、アカウントを定期的に見てもらうアイデアとして生まれたのが連載ものの投稿。「次はどんな内容だろう」と楽しんでもらうために、アルファベット順で盛岡について紹介する「もりおかカルタ」を思い付いた。
担当者は「『もりおかカルタ』を始めたのは、盛岡を忘れてほしくないという思いもある。新型コロナウイルス感染症の影響もあって、盛岡に来ることができない外国人も多い。人が来なくても、SNSを通じて盛岡の眺めや食文化は発信できる。盛岡に来たことがある人や住んだことがある人、いつか盛岡に来たいと思っている人にも伝われば」と話す。
かるたは英語、中国語、日本語3か国語表記。中国語圏から盛岡を訪れる人が多いことと、協会内に中国語ができる職員がいたことから選んだ。日本語も優しく分かりやすい表現を使っている。投稿は6月1日にスタートし、AからZまで不定期で更新を続ける。
Aのかるたは「Attractive City of Morioka」。日本語では「みりょくてきな まち もりおか」となる。世界中の人が投稿を見ていることを意識し、短いキャッチコピー風に紹介。「きれい」「おいしい」といった伝え方だけではなく、ユニークで分かりやすい内容を意識し、「C」では盛岡冷麺のコシのある麺を「Chewy cold noodles(歯ごたえのある冷たい麺)」と表現。「H」は、わんこそばの掛け声「はい、どんどん」を取り上げた。観光情報だけではなく盛岡の日常的な部分も知ってもらおうと、「E」は「映画館通り」、「D」は市内を循環するバス「でんでんむし」を紹介している。
最新の投稿は「M」のかるた。「M」は「盛岡」の頭文字になるため、どのような内容にするか迷ったという。担当者らが選んだのは「盛岡城跡公園」。市民の憩いの場であることを伝えている。
かるたの投稿を始めてからフォロワーの数や「いいね」の数も増え、見ている人が増えたという実感もあるという。同協会ではSNSなどを通じて市からの大切なお知らせやイベント情報を分かりやすい日本語や英語などを使って発信している。「特に新型コロナウイルス関連の情報は専門用語をはじめ難しい言葉が多く使われているため、フォローアップが必要となる」と担当者。ユニークな投稿を生かし、こういった情報が目にとまる機会にもつなげる。
「日本語以外の言語で盛岡について伝えるとき、表現の仕方に迷うことも多いと思う。今投稿している『もりおかカルタ』を、海外の人に盛岡を紹介する時の参考にしてもらいたい。今後も大事な情報の補足や皆さんに楽しんでもらえる内容を投稿していければ」と話す。