旅行会社「トラベル・リンク」（盛岡市大通3）は現在、岩手県が行う「いわて旅応援プロジェクト」を活用した日帰りツアー企画「盛岡日帰りフリーパック わんこそば＆まちめぐりパック」を販売している。

　「いわて旅応援プロジェクト」は、新型コロナウイルス感染症の影響を受ける県内観光事業者への支援を目的とし、県民の旅行費の一部を補助するもので、観光庁による「地域観光事業支援」を活用し4月16日にスタート。「盛岡日帰りフリーパック わんこそば＆まちめぐりパック」は同プロジェクトの対象となる企画で、市内のわんこそば店「そば処東家」と「初駒」の協力、盛岡市の後援で6月から参加者の募集を行っていた。

　コロナ禍の中、盛岡市内を訪れる観光客の数は激減。他県からの団体客や修学旅行生、海外からの訪日客を多く受け入れ、盛岡の観光事業を引っ張ってきた市内のわんこそば店も窮地に立たされている。そこで、県民を対象に県内の宿泊・日帰り旅行を支援する「いわて旅応援プロジェクト」を活用したツアーを企画。わんこそばと街歩きを組み合わせ、地元からの旅行者がわんこそばを楽しみ、盛岡の歴史や文化に触れるきっかけをつくり、盛岡近郊からも個人で盛岡を訪れやすい環境を創出する。

　ツアーの内容はわんこそばの昼食とまちなかの神社巡り。参加者は最寄り駅から盛岡駅へ向かい、利用するわんこそば店か「パルクアベニューカワトク 別館Cube-II」地下1階の窓口で受け付けを済ませる。利用できるわんこそば店は、「そば処東家」と「初駒」のどちらかで、現在わんこそばの提供を休止している「直利庵」については問い合わせが必要となる。「東家」を利用する場合はわんこそばから「そば振る舞い」に変更できる。ツアー参加者はわんこそばの予約時間に合わせ、昼食前後で神社への参拝を含めた市内の散策を楽しむ。

　ツアーにガイドは同行しないが、市内散策に役立つガイドブックを1グループにつき1冊進呈。チラシなどを使ってお薦めスポットも事前に紹介する。「いわて旅応援プロジェクト」の対象のため、ツアー当日以降の買い物などに使える「いわて応援クーポン」が1人当たり2,000円分付く。

　これまでの参加者は盛岡市内や近隣の市町からが多く、家族連れのほか少人数での参加もあるという。「トラベル・リンク」の北田公子さんは「久しぶりにわんこそばを楽しみたくて来たという人や、子どもに体験させたくて来たという人、家族3世代で来たグループもいた。ガイドブック付きのまちめぐりや神社巡りも好評。多くの方に盛岡を訪れてわんこそばを楽しんでほしい」と呼び掛ける。

　旅行代金は最寄り駅発着のJRもしくはIGRの盛岡駅行き往復乗車券・わんこそば昼食・ガイドブックの料金を含み、発着駅によって異なる。催行人数は1人から。ツアーの予約はトラベル・リンクホームページの予約専用フォームと電話（TEL 019-658-8644、平日10時～17時30分）で受け付ける。8月22日まで。